契約を白紙にしても、実際に代金を取り戻すためには業者の財産を把握しなければなりませんし、そもそも契約を取り消す通知が必要で、業者の居所を突き止めることが第一です。こうした調査やその後の手続きは素人では難しいので、弁護士に依頼してください。
お父さんが自宅を訪問した業者と契約したのであれば、特定商取引法の訪問販売です。同法は商品の効能に関する不実告知を禁止し、違反業者は業務停止を命じられることもあります。
こうした悪徳業者は、ほかでも同種取引をしているはずです。放っておくと次々に被害者を増やしていきます。最寄りの消費者生活センターなどに情報提供して相談するのがよいと思います。
【弁護士プロフィール】竹下正己（たけした・まさみ）／1946年大阪生まれ。東京大学法学部卒業。1971年弁護士登録。射手座・B型。
※女性セブン2020年8月20・27日号
