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シングルマザーの仕事選び 考えるべきは「20年先も生き残れるか」

働きながらでも取得しやすい資格はある(イラスト/ユキミ)

働きながらでも取得しやすい資格はある(イラスト/ユキミ)

 子供を1人で育てるシングルマザーにとって、常に付きまとうのがお金の問題だ。特に今年は、新型コロナウイルスの感染拡大で失業者が増加しており、女性の割合が男性に比べて高いパートや派遣などの非正規労働者が真っ先に影響を受けた。

「コロナ禍によって、就職状況が激変しています。例えば、今年の初めならまだ、小売り業やサービス業は人手不足で、ブランクのあるかたや未経験者でも採用されやすかった。ところがこれらの業種の求人はいまや、前年同月比で約3割減。今後は接客業の非接触化が進むでしょうから、さらに求人は減るでしょう」

 こう話すのは、シングルマザーのための就職・転職支援を行う「はぴシェア」理事長・秋田文子さんだ。

「厚生労働省の『一般職業紹介状況』によると、今年9月の調査では、一般事務職の有効求人倍率は約0.26倍。就職率は4人に1人ということになります。少しでも有利に就活を進めるには、子供の急病時などに備え、病児保育サービスなどの預かり先を確保するなど、面接で何を聞かれても問題ないよう、準備しておくことが大切です」

 仕事は、とりあえずで選ばず、20年先も需要があるかを考えて選んだ方がいい。

「例えば、ウェブ制作をはじめとするIT系のほか、介護・看護・保育の分野がおすすめです。特に介護は、最初は年収が低くてもキャリアアップしやすい。ケアマネジャーまで上り詰めれば、年収360万~400万円程度は稼げます」

 保育士も、依然人手不足が予想されているうえ、障がい児や不登校児をケアする仕事もあるため、活動の幅は広い。

「介護や保育の分野は、資格がなくても補助としてすぐに働けます。まずはパートなどで補助の仕事を始めつつ、資格取得の勉強をし、キャリアアップを目指しましょう。国や自治体には、資格取得のための受講費や生活費を補助する制度がありますので、まずは『自立支援教育訓練給付金』の利用を検討してみましょう。雇用保険の加入者であれば、雇用保険からも補助が出ます。国家資格の取得を考えているなら、『高等職業訓練促進給付金』を活用するのがおすすめです」

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