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Eテレ売却提案の高橋洋一氏 NHK会長の反論に対し「論理のすり替え」

NHKだけ受信しない装置「iranehk(イラネッチケー)」も話題。テレビ背面にあるアンテナ入力端子などに取り付けるとNHKを受信できなくなるという

Eテレの番組はなくならない

 高橋氏の改革案の要点はこうだ。低視聴率のEテレは電波という国民の共有資産が有効活用されていない。ならば電波オークションでEテレの周波数帯を売却し、番組をネット配信すればいい。NHKは周波数帯売却で得た資金を受信料引き下げや経営スリム化の費用に充てられる──という内容だ。

「わかりやすくいえば、NHKの地上波には1号店(総合テレビ)と2号店(Eテレ)の実店舗がある。しかし、2号店は視聴率が低く、売れ行きが悪い。同じ商品(番組)はネット販売もしている。それなら、2号店はネット販売だけにして、店舗は売ってしまう。そうすればお金も入るし、店舗の運営コストも下がる。

 ネットなら多種多様な商品を売ることができるから、消費者(視聴者)の選択肢も増える。これは経営者として当然の判断でしょう。それに論理的に反対できないから、『NHKらしさ』とか感情的な言葉で誤魔化しているとしか思えない」

 さらに「Eテレは子供の教育に役立っている」という意見についても、高橋氏は文部科学省がコロナ対策として力を注ぐ「GIGAスクール」構想で放送に頼らない環境が整備されると指摘する。

「私が陪席した政府の経済財政諮問会議(11月27日)で、萩生田光一・文科相は児童生徒に1人1台の端末支給、高速通信環境の整備、低所得世帯への通信費支援といったGIGAスクール構想の具体的な施策を説明した。子供たちが1人1台端末を持って家庭でネット授業や教育コンテンツを見ることができる環境が整えられれば、教育番組をネット配信したほうが、年齢や興味に合った番組を選べる。電波を使って同時に1種類の番組しか流せないEテレの必要性はますますなくなる」

 Eテレの視聴率は最高でも2%程度に過ぎない(2019年11月全国個人視聴率調査の結果)。

 こうした高橋氏の再反論についての見解を求めるとNHK広報局からは「12月3日の会長定例会見でもお答えした通り、Eテレは、NHKらしさの1つの象徴だと考えており、電波の周波数帯を含め、これを資産売却すれば良いということには全くならないと考えます」と回答があった。

※週刊ポスト2020年12月25日号

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