中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

長いのに何も決まらない…「無駄な会議」と「よい会議」はどこで差がつくのか

 そして、話は先ほどのパンフレット制作の話に戻りますが、会議はこんな感じで進みました。

私:読んでもらうには、かたっ苦しくなくポップな感じで、イラスト、写真なんかバンバン入れていくといいかもしれませんね。個人情報の取り扱いを誤った結果、とんでもない事態に追い込まれた具体的なケーススタディなど、読み物として目が離せなくなるような要素も入れながら。

制作:そうそう、そういう感じ! なんだったら漫画なんか入れてもいいんじゃない?

法務:私も漫画、賛成です。

制作:中川さん、これ、全部一人で作れますか?

私:文章と写真は私ともう一人、別のライターがいますので、彼と分担します。編集は私ができます。イラストと漫画については、心当たりがありますし、デザイナーも大丈夫です。以前ご紹介したこともある人たちに依頼しようと思います。

制作:あぁ、覚えてます。あの人たちだったら安心ですね!

法務:あとは恐らく法律の専門家のインタビューが必要だと思います。当社が付き合いのある弁護士の取材はアレンジしますし、オフィス内の写真撮影が必要でしたら関係部署にアテンドしますので、ご自由に撮影してください。

 ここからは、パンフレット全体のページ数や納品日の決定、予算の提示など、重要な話がどんどん進みます。

私:じゃあ、先ほどお伝えした3人に体を空けておくよう、伝えておきますね! 全ページのラフ(設計図のようなもの)は、明後日までにお送りしますので、色々とチェックしてください。足りない要素などは遠慮なくおっしゃってください。その後、内容が最終決定したら、取材・制作に入ります。

 予算200万円の仕事だったのですが、こんな感じでわずか20分の会議で、どう進行すべきか、大事なことはすべて決定したのです。これに限らず、私の参加する会議は毎度こんな感じで、必要最小限の人数かつ、「全員責任者」という状態のため、とにかく短いし、すべてが決まります。

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