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コロナ禍で炊事担当になった夫「冷凍食品は怠け」との認識を反省する

家で料理をするようになってからは苦労の連続だったという(イメージ)

家で料理をするようになってからは苦労の連続だったという(イメージ)

 新型コロナウイルスの感染拡大によって、人々のライフスタイルは大きく変化した。在宅で仕事をすることが当たり前となり、飲食店への休業・時短要請によって、家で食事をする機会も増えている。その結果、これまで家事のほとんどを妻に任せていた夫が、家事をするようになるケースが増加しているという。

 IT会社勤務の山中浩さん(仮名・54才)は、昨年4月に緊急事態宣言が発出されて以降、完全なリモートワークとなった。

 これまで家事に関与してこなかった山中さんだが、いまでは炊事を担うようになった。というのも、山中さんがつねに家にいる一方で、共働きの妻は自宅作業が難しい職種のため出社し、長女は大学受験、長男は高校受験を控えており、それぞれ自由な時間が少ないのだ。山中さん曰く「いちばん時間に余裕があるのが私になった」とのことだ。

「家事をするつもりはなかったんですが、スーパーで買い物する際、密にならない開店直後や昼時に行けるのが私だけで、妻に言われたものを買いに行くようになりました。

 しかし、お店へ行くと頼まれた品物よりお得な特売品が目につき、つい手が伸びてしまう。帰ってきた妻は、『余計な食材ばかり買って、これで何を作れっていうの?』と怒りました。私も腹が立ち、『文句を言うなら私が作る!』と口走ってしまったんです。それ以来、私が料理担当になってしまいました」(山中さん・以下同)

 山中さんが料理をするのは、大学時代にレストランのキッチンでバイトをして以来。この1年間は、苦労の連続だったと振り返る。

「試行錯誤して作るのですが、家族の反応は思いのほか冷めていて、何も感想を言ってくれない。ですが、ある日、妻が買ってきたケーキを食べたら、妻も子供も口々に『おいしい』と言うんです。私は悔しくて、彼らの口から自然に『おいしい』という言葉を引き出したいと思いました」

 昨年のクリスマスに作ったハンバーグで、山中さんは目標を達成する。料理をほめられたことで家事にやりがいを感じ、掃除や洗濯も積極的に手伝うようになったのだ。

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