家計

お金が貯まらない人はここが間違い! 貯蓄は「先取り」「比率」が原則

 具体的には、どれくらいの期間を設定すると良いか。

「まずは10か月、生活費の1割を貯蓄することを意識してみましょう。これを続ければ、10か月後には1か月分の生活費が貯まります。もし収入がゼロになっても1か月は生活できる計算です。ここをクリア出来たら、ひとまず緊急事態は回避出来たということで、銀行口座の残高を眺めて自分を褒めてあげてください。毎月給料日前には残高がゼロだったことを思えば、既に口座に1か月分の生活費があることは大きな安心感につながります」(坂本さん・以下同)

毎月の貯蓄は「定期預金」を活用すべし

 目標金額についても、坂本さんがアドバイスする。

「目標金額については、何を目的に貯蓄するかによりますが、特に目的が無い場合の大まかな金額としては、当分の生活を確保するため生活費の3か月分を目標とするのが良いでしょう。A子さんの場合、手取り月17万円でほとんど貯蓄が出来ていないということは、生活費も月17万円程度と想定して、17万円×3か月で51万円、1万円おまけして50万円を目標額とするが妥当です」

 期間と目標額を決めたら、給料が振り込まれる口座の銀行で、定期預金の積み立てを申し込むと良いという。多くの銀行で取り扱っていて、積立期間を決めるタイプと解約を申し出るまで続くタイプがある。1年定期などで積み立て、毎月自動的に口座の残高から差し引かれる。お金があるとつい衝動買いをしてしまう……という意思が弱い人は積極的に活用したい仕組みだ。

「超低金利の状態が続く現在、積み立てをする銀行も、できれば金利が比較的高いネット銀行を選ぶのが良いでしょう。2021年8月現在、1年定期の金利は大手銀行が0.002%なのに対し、ネット銀行は0.02~0.05%と10倍以上も高い。キャンペーン期間中なら0.1%以上のネット銀行もあります。通常、預金の利子は1円未満だと切り捨てになるため、金利が低く残高も少ないと、せっかく預けていても1円も利子がつかないこともあります。利子には約20%の税金がかかることを考えても、出来るだけ高い金利の銀行を選びたいですね」

 数か月、数年と貯蓄を続けていると、給料が上がることもある。収入が増えたら積立額を増やすことも検討したいが、その際にも考え方にコツがあるという。

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