家計

電気代は80%の人が損をしている 節電よりも新電力への切り替えが効果大

季節別の平均的な電気代(東京電力エリア・関西電力エリアの比較)

季節別の平均的な電気代(東京電力エリア・関西電力エリアの比較)

いきなり乗り換えが不安なら電力量の見直しを

 また、いま話題になっている『市場連動型料金』も、うまく使えば節約効果が高い。ただし、災害や大寒波などで電力不足になったときは、市場連動型だと1か月の電気代が数万円にもなる恐れがある。昨冬は、市場連動型の契約で電気代が8万円にもなった家庭があったことが報じられている。現在は各社とも料金の上限を定めているとはいえ、注意は必要だ。

「だいたい、どの電力会社でも、ネットで料金をシミュレーションできます。ただし、安いシミュレーション結果が出ても“期間限定のキャンペーンが適用されているだけ”ということも多い。キャンペーン期間の終了後も安いままかどうか確認しましょう」(本橋さん)

 こうした期間限定の割引きをうまく利用する手もある。電気やガスは最低契約期間が1~2年の会社が多いので、新規割引きや乗り換えキャンペーンを“渡り歩く”のもいい。

 実際に、井上さんはキャンペーンを賢く利用して、2年に1回、契約し直すようにしているという。

 ただ、電力会社によっては、3か月以内の解約は違約金が発生したり、「2年以上契約しなければならない」という縛りがある場合もあるので、事前の下調べは必須。丸山さんはその際、「エネチェンジ」や「価格ドットコム」などの比較サイトの活用をすすめる。

「1年目だけでなく、3年目、5年目と、長期で比較するのがコツです。また、比較サイトを経由してから契約した方が得する場合もあります」(丸山さん)

 いきなり電力会社を乗り換えるのが不安なら、電力量だけでも見直すのも手だ。

 環境エネルギージャーナリストの本橋恵一さんによれば、既存の電力会社は、東京電力エリアの場合は「従量電灯B」で、一戸建てなら40~60Aの契約が一般的だ。“なんとなく”で60Aの契約をしていないだろうか。

「子供が独立して家を出た家庭なら、そこから月々10Aは減らせます。すると、毎月280円、年間3360円浮くことになる。IHクッキングヒーターやエコキュートなどを使っていない限り、30Aもあれば充分。最近の新しい家電なら、どれも省エネなので、夫婦ふたり暮らしどころか、4人家族でも大丈夫です」(本橋さん)

※女性セブン2021年9月16日号

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