吉田みく「誰にだって言い分があります」

コロナ禍で「映え投稿」卒業の29歳女性が見出した“投げ銭”する喜び

「自分の承認欲求を友人知人からの『いいね!』で満たしていたことに気づいたんです。それがなくなった今、私の心はぽっかりと穴が開いた状態。そこで出会ったのが、ライブ配信者への投げ銭だったんです」

 近年、スマホやPCなどから動画を配信し、配信者と閲覧者がチャット機能でコミュニケーションをとる動画・ライブ配信サービスが活況を呈している。“投げ銭”とは、路上ミュージシャンに小銭を投げ入れるように、動画配信者にアイテムを送る形で支援するサービスのことだ。

 山田さんはファンの数が少ない男性ライブ配信者に投げ銭をし、自分のことを覚えてもらうことに喜びを感じ始めたという。現在は3名の推しがいるそうだ。

「投げ銭額は1000円程度なのに、『カナちゃん、いつも応援ありがとう!』って名前を呼んでくれるんです。私のことを覚えているんじゃないかと思うと、ドキドキしちゃいますね。コツコツと貯金するよりも、パーッと使うほうが私には合っていると実感しました」

 最近の悩みは、つい投げ銭を多く投げすぎてしまうことだと話す山田さん。SNS映えに力を入れていた時よりも出費は大きくなってしまっているそうだ。どのように生活費を抑えていくかが、今後の課題とのことだった。

 今まで当り前だった生活が大きく変わるきっかけとなった新型コロナウイルスの感染拡大。SNS映えの追求からライブ配信者とのコミュニケーションへと趣味の領域を変えた山田さんのように、私生活でさまざまな変化があった人は多いのではないだろうか。

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