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【ドル円週間見通し】新たなドル買い材料なければ112円近辺で伸び悩み?

今週のドル円注目ポイントは?

今週のドル円注目ポイントは?

 投資情報会社・フィスコが10月4日~10月8日のドル円相場の見通しを解説する。

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 今週のドル円は伸び悩みか。米連邦準備制度理事会(FRB)による量的緩和策の早期縮小観測は後退していない。10月8日発表の9月雇用統計が注目されており、雇用情勢の改善が示されれば金利高を手がかりにドル買いに振れる展開となりそうだ。良好な経済指標を受けて金融当局者がタカ派寄りの見解を伝える可能性があることもドル買いの支援要因となろう。

 ただ、中国恒大集団が債務不履行に陥るとの懸念は消えていないこと、米国株式は、インフレ率の高止まりや債務上限の引き上げを巡って与野党の対立が続いたことから、主要株価指数はさえない動きとなっており、目先的にリスク選好的なドル買い・円売りが大きく広がる可能性は低いとみられる。ドル円は今年7月に付けた年初来高値を上抜け、一時112円台に上昇し、2020年2月以来の高値圏に浮上したが、その後111円台前半まで下げている。112円近辺では利益確定を狙ったドル売りが観測されたが、新たなドル買い材料が提供されない場合、ポジション調整的なドル売り・円買いが活発となり、112円近辺の抵抗感は一段と強まる可能性もある。

【米・9月ISM非製造業景況指数】(5日発表予定)
 5日発表の米9月ISM非製造業景況指数は59.8と、前月の61.7を下回る見通し。ただ、新型コロナウイルスの打撃からの回復で高水準が維持され、雇用指数が持ち直せば弱材料にはなりにくい。

【米・9月雇用統計】(8日発表予定)
 8日発表の米9月雇用統計は非農業部門雇用者数が前月比+50.0万人、失業率は5.1%の見通し。前月大幅減の雇用者数は増加が見込まれ、やや引き締め観測が広がりそうだ。

・10月4日-8日週に発表される主要経済指標の見通しについては以下の通り。

○(米)9月ISM非製造業景況指数 5日(火)午後11時発表予定
・予想は、59.8
 参考となる8月実績は61.7。仕入れ価格、新規受注、供給業者の納入、雇用はいずれも低下。9月については、仕入れ価格はさらに低下し、新規受注は伸び悩んでいること、雇用は大きく変わらないと予想されていることから、8月実績を下回る見込み。

○(欧)8月ユーロ圏小売売上高 6日(水)午後6時発表予定
・予想は、前月比+0.7%
 参考となる7月実績は前月比-2.3%で市場予想を下回った。ただし、6月実績は上方修正されている。オンライン販売の減少が要因。8月については、オンライン販売がやや持ち直すこと、自動車燃料の販売増加が予想されており、前月比プラスとなる見込み。

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