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家計

昔ながらの「街の電器屋さん」の魅力 利用者からは「替えがきかない存在」

気軽に相談できる「街の電器屋さん」には根強い需要も(時事通信フォト)

気軽に相談できる「街の電器屋さん」には根強い需要も(時事通信フォト)

 日々の生活に欠かせない家電製品。今の時代、量販店や通販サイト、ディスカウントストアなどで購入するという人も多いだろうが、「街の電器屋さん」とも言える、昔ながらの「個人経営の電器店」を利用するという人もまだまだいる。そういった人たちは、どういった理由で個人経営の店で買い物をするのだろうか。

 個人経営の電器店の多くは、“パナソニックショップ”や“東芝ストアー”といった形で特定の家電メーカーの取次・特約店となっていることが多い。販売されているのは、基本的にそのメーカーの商品で、設置作業やアフターサービスの手厚さが大きな特徴となっている。

 都内に住む会社員Aさん(40代男性)は、親の世代から続いて同じ電器店を利用している。

「近所の商店街にある電器店にずっとお世話になっています。私が子供の頃からなので、かれこれ40年近くになるでしょうか。店主とはほとんど家族ぐるみの付き合いです。家電を買い換える時は必ず相談していますし、家のリフォームをしたときも相談しました。付き合いが長いので、どんな要望でも頼みやすいんですよね。なにか困ったことがあれば、とりあえず家に呼んで、いろいろ見てもらいます。これだけ気軽に相談できるのは、顔見知りだからで、替えがきかない存在だと思います」(Aさん)

 とはいえ、個人経営の電器店では、家電量販店のように割引販売をしていないケースも多い。

「たしかに量販店で買ったほうが安いのでしょうが、自分にとってのベストな商品を選ぶところからしっかり相談に乗ってくれるので、買い物をした時の満足度は高いんです。使い方でわからないことがあったときや、ちょっと調子が悪いときに、気軽に相談できるというのもありがたい。あと、エアコンとか空気清浄機のフィルターなども、定期的に連絡をくれて交換を促してくれるのも助かっています」(Aさん)

 これまでまったく個人経営の電器店を利用することはなかったが、親の高齢化を機に利用するようになったというのは、神奈川県に住む自営業のBさん(40代男性)だ。

「いま、私は妻と子供と実家の近くに住んでいるんですが、実家の父が足を悪くして基本的に外出しない生活になったんです。そして母は家電などに疎く、蛍光灯の交換も難しいレベル。そこで、近所にあった個人経営の電器店に頼んで、実家の蛍光灯の交換やそのほかの家電に関する相談をするようになりました。そんなに頻繁に利用するわけではないのですが、いざというときに頼めるお店をひとつキープできているという安心感はあります」(Bさん)

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