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【ドル円週間見通し】ドルの上値は重いか FOMC議事要旨にも注目

今週のドル円はどう動く?

今週のドル円はどう動く?

 投資情報会社・フィスコが11月22日~11月26日のドル円相場の見通しを解説する。

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 今週のドル円は伸び悩みか。米連邦準備制度理事会(FRB)による早期利上げへの期待は消えていないことから、長期金利の動向を手がかりとしたドル買いが継続しそうだ。欧州中央銀行(ECB)が来年のインフレ上昇に懐疑的な見方を示すほか、豪準備銀行は2024年まで利上げを見合わせるとの方針を崩していない。他の主要中央銀行が金融緩和策の縮小に慎重な姿勢を維持していることも、ドル買いを誘発する要因となっている。今週発表の米経済指標のうち、国内総生産(GDP)や個人消費支出コアPCEなどが堅調な内容ならFRBの早期利上げへの思惑が広がり、一段の金利高・ドル高の基調が強まりそうだ。

 ただ、1ドル=115円台は2017年3月以来の高値圏であることから、顧客筋などからの断続的な売りが予想される。また、24日には今月2-3日に開催された連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨が公表される。FRBは資産買入れの段階的縮小(テーパリング)の開始に踏み切ったが、その後の利上げに関するトーンが想定ほどタカ派寄りではなかった場合、リスク選好的なドル買いは縮小するとみられる。

 なお、市場関係者の間では、来年2月に任期を迎えるパウエルFRB議長が再指名されるとの見方が多いようだが、その場合も2022年における利上げは2回にとどまる可能性が高まっている。可能性は低いものの、利上げに慎重とされるハト派のブレイナード理事がFRB議長に昇格した場合、利上げ先送りの思惑が強まり、リスク回避的なドル売り・円買いが活発となる可能性があるため、次期FRB議長人事にも注目が集まりそうだ。

【米・11月製造業・サービス業PMI】(23日発表予定)
23日発表の11月PMIは、製造業が59.0、サービス業は59.0といずれも10月実績を上回る見込み。市場予想を上回った場合は、ドル買い材料になる。

【米・7-9月期GDP改定値】(24日発表予定)
24日発表の米7-9月期GDP改定値は、前期比年率+2.2%と、わずかに上方修正される見込み。ただし、市場予想を下回った場合、経済成長の減速を警戒してドルは伸び悩む可能性がある。

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