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想像以上に時間と手間がかかる「相続時の不動産登記変更」 忘れると過料も

不動産登記には何が必要?

不動産登記には何が必要?

戸籍1通の取り寄せに1週間はかかる

 では、不動産登記はどう進めればいいのだろうか。まず、その土地の権利を有する人の「すべての戸籍」が必要になる。

「被相続人が生まれてから亡くなるまでの戸籍はもちろん、1日でも転籍していたら、その分まで一つひとつ辿らなければなりません。また、非嫡出子がいる場合も、その非嫡出子全員の戸籍が必要です。いま登記されている先祖から3代目なら、少なくとも30通くらいは戸籍が必要になるでしょう」

 里村さんによれば、戸籍を取るのに750円、請求するための小為替を郵便局で購入するための手数料に200円(現行100円。2022年1月17日より200円)……と、1通当たり合計1000円はかかる計算になるとも。さらに、登記手続きのために郵送するだけでも1、2週間はかかる。

「相続税が課せられる場合は亡くなってから10か月以内に申告しなければならない」というルールもあり、登記の準備には時間がいくらあっても足りない。非嫡出子なんてとんでもない、という家庭が多いだろうが、「前妻に子供がいる」「夫のきょうだいと連絡が取れない」「実は義父に非嫡出子がいて、夫のきょうだいが急に増えた」などといった予想外の事態も考えられる。「まさかウチが」と言いたくなる事態も充分ありえると心得た方がよさそうだ。

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