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【ドル円週間見通し】米金融正常化と日銀緩和継続を背景に底堅い値動きか 

今週のドル円はどう動く?

今週のドル円はどう動く?

 投資情報会社・フィスコが5月9日~5月13日のドル円相場の見通しを解説する。

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 今週のドル円は底堅い値動きか。米連邦準備制度理事会(FRB)による金融正常化をにらみ、米金利高に連動した買いが入りやすい。

 また、日銀の異次元緩和継続を受けた円売り基調が続き、ドルは下げづらい展開となりそうだ。FRBは5月3-4日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、FFレート誘導目標レンジを0.75-1.00%に引き上げ、6月から月額475億ドルのペースでバランスシートを縮小する方針を決めた。

 利上げ幅についてパウエルFRB議長は0.75%への拡大に慎重だが、今後数回の会合で0.50%が続く見通し。経済指標では5月11日発表の米4月消費者物価コア指数(CPI)が有力な手掛かり材料となりそうだ。市場予想は前年比+6.1%と、3月実績の+6.5%を下回る見込みだが、市場予想を上回った場合、金融正常化の継続を見込んだドル買い要因になりそうだ。

 一方、日本もインフレ高進が鮮明だが、日銀は異次元緩和を緩めない方針のため、それを想定した円売りに振れやすい。豪準備銀行(中央銀行)や英中央銀行など各国中銀の利上げを受け、ドル以外の主要通貨も対円でしっかりとした値動きとなる可能性があろう。FRBと日銀の政策の違いを背景としたドル買い・円売りを受け、ドル円は4月28日に付けた直近高値131円25銭を目指す展開となりそうだ。

【米・4月CPI】(11日発表予定)
 11日発表の米4月コアCPIは前年比+6.1%と、前月の+6.5%を下回る見通し。インフレ率が市場予想を上回った場合、金利高・ドル高の要因に。

【米・5月ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値】(13日発表予定)
 13日発表の5月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)は63.7と、4月の65.2から伸びが鈍化すると予想される。個人消費の縮小はインフレ高進を抑制する要因として注目され、市場予想と一致、または下回った場合、金利安・株高・ドル安の要因となろう。

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