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コロナ禍で1000店閉店の苦境 かつての利用者が語る“ファミレス離れ”の本当の理由

席でタバコを吸えなくなったことも足が遠のいた理由のひとつ(イメージ)

席でタバコを吸えなくなったことも足が遠のいた理由のひとつ(イメージ)

喫煙できなくなってから行かなくなった

 メーカーに勤務する40代男性・Bさんは、ファミレスが全面禁煙を導入してから行かなくなったと振り返る。

「席で喫煙できなくなってから、久しく行っていません。以前は外周りの合間の一服とか、昼食と一服みたいに、タバコを吸う場所として行っていました。普通の喫茶店でも吸える場所はありますが、ファミレスは、やっぱり食事があって、ある程度そのままゆっくり過ごせるのが魅力的だったんです。でも最近は全面禁煙か、喫煙ルーム。そうなると、他のお店とか、席で電子タバコが吸えるドトールとかでいいかな、という気持ちになるんですよね」(Bさん)

 とはいえ、Bさんは全面禁煙になった今でも、ファミレスはたまに行きたくなることもあるという。

「カフェと居酒屋の中間的な立ち位置で、コーヒーも飲めるし、お酒も飲めるし、食事も食べられる。万能型の落ち着ける場所でした……。居心地が良いからついつい長居してしまったものです」(Bさん)

アクリル板ができて話がしにくくなった

 私立大学に通う20代の男子大学生・Cさんは、“ファミレス離れ”した理由を次のように語る。

「大学に入ったばかりの頃は、課題をやるときに、同級生たちと何度か利用していました。ファミレスのいいところって、やっぱり広いテーブルとドリンクバーなんですよね。でもコロナでテーブルの上にアクリル板ができたりして、課題についてパソコンを複数人で共有しながら話す、という使い方がやりにくくなりましたね」(Cさん)

 ファミレスに行く習慣がなくなってしまったCさん。「営業時間もコロコロかわって、もう今は何時までなのかもわからない」と言う。

「一度行かなくなって、こちらのライフスタイルも変わると、行く選択肢になくなったというか……」(Cさん)

 続々閉店で苦境に喘ぐファミレス業界。このまま縮小が続いていくのか、それとも一度離れたユーザーたちに再び足を向けさせることができるのか──。今後の動向を注視したい。

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