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地域企業のサステナビリティ貢献度ランキング 1位トヨタ、2位ハウステンボスは何が評価されたのか?

 5位のジャパネットたかたは、2018年からサッカースタジアムを核とした「長崎スタジアムシティ」事業に取り組み、今年7月に約800億円を投資して着工している。7位は大塚製薬だ。

「創業地は徳島県鳴門市です。2018年のNHK紅白歌合戦で、同県出身の米津玄師さんが鳴門市の大塚国際美術館から生中継しましたが、大塚グループが創立75周年記念事業として設立したこの陶板名画美術館は海外からも高く評価されています。同社はそれ以外にも、文化やスポーツ、地域支援を幅広く行っています。

 17位の今春、宇部興産から名称を変更したUBE(ゆーびーいー)、26位のTDKは、大企業になっても創業者とゆかりのある地を大切にしていて、雇用創出、子供たちの教育や文化面での支援などが住民から高く評価されています」

 30位以内にランクインした都道府県に注目すると、1位の愛知県を除き、いわゆる都会はほとんど入っていないことに気づく。

「人口減に伴う地域活性化の必要性などの課題を持っているところが上位に入っています。課題があるからこそ、地元企業の力が必要とされている。このランキングを見ると、それがよくわかります」

 貢献度と好感度の相関は非常に強い。ちなみに、好感度1位は平和堂、2位はヨークベニマル、3位は大山乳業と小岩井乳業で、5位に貢献度9位のサンエー(沖縄のスーパーチェーン)が入っている。毎日の生活で身近に接する流通や食品製造業ほど好感度は高い。

【「サステナビリティ貢献度」の算出方法】
 各都道府県の住民(各約500名)に「居住地域に関係のある企業(その都道府県に本社または主要拠点がある企業や、その地域で創業した企業のうち一定の規模を有する企業842社を選定)の中で、環境や地域・社会の持続性を高めるような取り組みを行っていると評価できる企業」を選んでもらい、その企業への回答率をサステナビリティ貢献度とした。また、好感度は「好感の持てる企業」の回答率。

取材・文/山下和恵

※女性セブン2022年9月22日号

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