ライフ

「焦りと怖さのせめぎあい」高齢母のスマホデビューを手伝った50代女性の苦労と本音

東京都は高齢者のスマホ利用を広げるための事業を実施している(ホームページより)

東京都は高齢者のスマホ利用を広げるための事業を実施している(ホームページより)

 まさに「デジタル・ディバイド」。周りから取り残されるという感覚はシニアだけではない。共に暮らす私も同じだ。「早く取り入れないと生き残れないよ。あなただけじゃない、親まで不幸せにするよ」と急かされているようで焦る、焦る!

 その背中にざっぷんどっぷんと押し寄せるデジタルの波。アプリが簡単にダウンロードできますよ。ダウンロードすればポイントをもらえますよ。SNSを登録すれば、簡単につながれますよ。お得な情報が入りますよ——。その「簡単」が簡単ではない我が家。しかも、インターネットの情報は正しいものばかりではない。逆に振り回されないよう、ITリテラシーを身につけておく必要もある。焦りと怖さのせめぎあいである。

 親だってもどかしいはず。わかってはいるのだ。だから「面倒臭がらない、焦らない、呆れない、諦めない」この「4ない」は、デジタル移行で心がけておきたいとは思っている。それでも日常的に顔を突き合わせる同居親子ゆえ、なかなか寛大になれないことも多い。

 そのためにも、子も親もお互いストレスがかからない家電選びが必要だと感じる。デジタルに疎い我が家のようなタイプほど、「教える側の子どもがまず使いこなせるモノかどうか」を選択基準にするといいかもしれない。

【プロフィール】
田中稲(たなか・いね)/1969年生まれ。昭和歌謡・ドラマ、アイドル、世代研究を中心に執筆している。著書に『昭和歌謡 出る単 1008語』(誠文堂新光社)、『そろそろ日本の全世代についてまとめておこうか。』(青月社)がある。編集プロダクション・オフィステイクオー・著『刑事ドラマ・ミステリーがよくわかる警察入門』(実業之日本社)など執筆参加も多数。現在、CREA WEBで「勝手に再ブーム」を連載中。Twitterアカウントは@ine_tanaka

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。