快適クルマ生活 乗ってみた、使ってみた

ホンダN-WGNに「急アクセル抑制装置」が新採用 試乗テストでアクセルを床まで踏んでみた

ホンダ車として初めて「急アクセル抑制機能」を搭載

ホンダ車として初めて「急アクセル抑制機能」を搭載

 ホンダの軽自動車シリーズとしてN-BOXに次ぐ支持を得ている、N-WGN。この秋にマイナーチェンジが行われたが、外観の変更だけではなく「急アクセル抑制機能」をホンダ車として初採用し、注目度が上がっている。シリーズ「快適クルマ生活 乗ってみた、使ってみた」、今回は自動車ライターの佐藤篤司氏が、都内の自動車教習所を貸し切って行われた試乗会に参加。人気車に搭載された予防安全装置についてレポートする。

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 交通事故総合分析センター(ITARDA)の「交通事故分析レポート」によれば、最近、社会問題化している「アクセルとブレーキペダルの踏み間違い事故」は、年間で約3800件も起きているそうです。ニュースなどで連日のように報道されている悲しい事案は、まさにほんの一部ということです。

 こうした事故は「お年寄りならではのもの」と、多くの人たちが考えるようですが、それは正しくはありません。ニュースなどには上がってこない、軽傷を含めた死傷事故や車両同士の事故を含めると、実はもっとも事故件数が多いのは24歳以下であることを前述のレポートは示しています。一方、重大事故について見れば確かにお年寄りの関係する重大事故は多く、「死亡・重傷事故」を年齢別に分けたデータでは、もっとも事故件数が多いのは75歳以上。全体的に見ても高齢者による重大事故が多く、とくに65歳以上では車両単独事故数が飛び抜けています。若年層、高齢者ともに注意が必要という理由です。

 ここで考えるべきなのが、若年層や高齢者にとって「日常的な足」として重宝されているのが軽自動車という点です。高度な安全装置を装備するということは、クルマのコストを引き上げ、車両本体価格にも大きな影響が出ます。衝突防止ブレーキや追尾型のクルーズコントロールのACCなどが普及しだした頃は「最先端の安全装置は上級の高額モデルのもの」といったような状況もあり、本来、もっとも予防安全装置を必要としていたコンパクトカーや軽自動車への装備は進みませんでした。

 しかし近年、そうした状況に対処するため、各メーカーは技術開発を行い、優れた装置を、いちばん必要としている車両へと普及を進めたのです。ホンダも早くから対策に取り組み、軽自動車の人気モデルが揃うNシリーズにも「Honda SENSING」を全グレードに標準装備を進めました。その実用性の高さは何度となく試しましたが、上級車種とほとんど変わることのないレベルの仕上がりで、ホンダの意気込みを感じたこともあります。

マイナーチェンジということで、デザイン面での細かな変更が行われ、上質感が加わった

マイナーチェンジということで、デザイン面での細かな変更が行われ、上質感が加わった

 そして今回のN-WGNではホンダ車として初めて「急アクセル抑制機能」を採用しました。安全装置は普及してこそ意味があります。当然、全国津々浦々、誰もが気軽に乗れる軽自動車への安全装置の装備は急ぐ必要があったわけです。では装備されたシステムとはどんなものでしょうか? 試乗の場として用意されたのは、都内の自動車教習所を貸し切りにした特設コースでした。

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