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快適クルマ生活 乗ってみた、使ってみた

トヨタ・新型シエンタ 全長や全幅は旧型と同じでも「かなり広くなった」と感じる理由

ちょっと欧州風といわれるボディデザイン。だが実力を知るとシエンタの凄さが理解できる

ちょっと欧州風といわれるボディデザイン。だが実力を知るとシエンタの凄さが理解できる

 3世代目となるトヨタのコンパクトミニバン「シエンタ」。自動車ライターの佐藤篤司氏によれば、「主婦や子育て世代がターゲットユーザーとなるこのクルマは、『取り回しのしやすいサイズ』、『ひとクラス上の室内空間』、『簡単な操作性』など日常使いで役立つ機能性開発により『お得感』を追求してきた」という。新世代のシエンタにはどんなお得感が詰まっているのだろうか。シリーズ「快適クルマ生活 乗ってみた、使ってみた」、佐藤氏が、実際にシエンタに乗って感じた「お得度」をレポートする。

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 最初に白状すると、新型シエンタを見た途端に「あら、やっちゃったね、シエンタ」と小さな声が漏れました。なにをやったかというと外観のデザインでした。私のいつも悪い癖というか、ちょっぴりひねくれた性格によるのかもしれませんが「他のクルマに似ている」ことには、けっこう敏感に反応してしまうのです。実は今回のシエンタ、フィアットのパンダクロスというクルマをひとまわり大きくしたようなデザインだと感じてしまいました。旧型がかなり個性の際立つデザインで目を引いていただけに、よけいにそう感じたのもあるかもしれません。

 確かに「似ている」という点においては、あまりいいイメージを抱かない人もいるかもしれません。だからといってこのデザインに包まれた新型の機能や走りなどを否定するつもりはなく、逆にそうした先入観を取り払ってチェックしたら、いったいどんな魅力が見えてくるのだろうかと、むしろ興味が湧いてきたのです。

 そのデザインは「シカクマル(=四角くて丸い)」が特長で、コンパクトなボディでありながら室内空間や乗降性、使い勝手を追求すると、必然的にこうなる、というコンセプトがしっかりとありました。

 今回も5ナンバー枠にしっかりと収めたコンパクトなボディサイズは堅持しました。その上で「7人乗り仕様も用意するといった居住性と、アウトドアにも不足を感じることなく使えるというたっぷりの積載性」を両立させてきたのです。

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