快適クルマ生活 乗ってみた、使ってみた

トヨタ・新型シエンタ 全長や全幅は旧型と同じでも「かなり広くなった」と感じる理由

新型となって居住性が増した2列目シートはフロントシートとのスペースが前後に80mm拡大。さらに前後の大きくスライドして窮屈さは感じる

新型となって居住性が増した2列目シートはフロントシートとのスペースが前後に80mm拡大。さらに前後の大きくスライドして窮屈さは感じる

 そんなことを考えながら走っていると、旧型よりも最小回転半径が20センチ小さくなった恩恵を混み合った市街地で感じるようになっていました。さらにボンネットの両端をちょっとつまみ上げたようにエッジを立てたことにより、車幅感覚が把握しやすくなるなど、運転席からの視認性も向上していたのです。これは運転に自信がない人にとって、なんとも助かるデザイン上の工夫といえます。

 結果として、存在感が増し、このクルマ自体の魅力になっていることを納得することになったのです。最初に投げかけたデザイン上の疑問も、これだけの工夫の前でほぼ解消されました。さらに最後に試した、車いすを座ったままリアゲートから乗り込みできる「車いす仕様車」ではデザインのことなど「もういいか」と、思えるほど感心しました。その福祉車両は改めて単独レポートをしたくなるほどの工夫と使いやすさなどが満載されていたのです。またの機会にレポートしたいと思います。

【トヨタ・シエンタ ハイブリッドZ・2WD7人乗り】
ボディサイズ全長×全幅×全高:4,260×1,695×1,695mm
車重:1,370kg
最小回転半径:5.0m
駆動方式:2WD
トランスミッション:無段変速
エンジン:直列3気筒ターボ1,490cc
最高出力:67kw(91PS)/3,800~5,500rpm
最大トルク:120Nm/3,800~4,800rpm
モーター:交流同期電動機(前)
フロント:最高出力:59kw(80PS)
     最大トルク:141Nm
WLTCモード燃費:28.2km/L
車両本体価格:2,910,000円~(税込み)

【プロフィール】
佐藤篤司(さとう・あつし)/自動車ライター。男性週刊誌、ライフスタイル誌、夕刊紙など一般誌を中心に、2輪から4輪まで“いかに乗り物のある生活を楽しむか”をテーマに、多くの情報を発信・提案を行う自動車ライター。著書『クルマ界歴史の証人』(講談社刊)。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。

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