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サラリーマンや年金生活者も確定申告で税金を取り戻せる 効果が大きい医療費控除や住宅ローン減税

サラリーマンや年金生活者も「確定申告」も活用できる(写真は2022年/時事通信フォト)

サラリーマンや年金生活者も「確定申告」も活用できる(写真は2022年/時事通信フォト)

 これから確定申告の時期を迎える。自分は確定申告とは無縁だと思っている人も少なくないかもしれないが、実は多くの人が確定申告をすればその恩恵を受けられる。

「確定申告は自営業者のためのものというイメージがありますが、サラリーマンや年金生活者でも税金を取り戻せます」

 そう語るのは山本宏・税理士だ。

 例えば、本人や家族の病気、ケガで医療費がかさんだ人や、台風や水害、雪害などの自然災害で被害を受けた人は税金が安くなるが、年末調整の還付金では戻ってこない。税金の還付を受けるには確定申告が必要だ。

 高齢者やサラリーマンが税金を取り戻しやすいのはまず医療費。対象になるのは入院などで多額の医療費を払ったケースだけにはとどまらない。

 総所得が200万円以上の人であれば、生計を一つにする家族が1年間に支払った医療費や医薬品の総額が10万円を超えた分が所得税の控除対象になる。この医療費控除に該当する人は多いはずだ。

「診療費や治療費の他にも、通院や入院のための交通費も対象となります。医師から処方された薬代や市販薬なども含まれます。治療に関係すればマッサージ代も対象となります。パソコンやスマホでも申告できるし、医療費控除の領収証を5年間保管しておく義務はありますが、申告時に提出する必要はありません」(山本氏)

 医療費の総額が10万円を超えない人は、セルフメディケーション税制を利用する方法がある。

 これはドラッグストアなどで風邪薬や胃腸薬、湿布など市販薬(スイッチOTC医薬品)を購入した金額を医療費控除できる制度で、世帯で年間1万2000円を超えた金額が控除される。たくさん購入していれば、最大8万8000円の所得控除が受けられる。対象となる医薬品には薬局のレシートで印がつけられている。

 病院代など通常の医療費控除とセルフメディケーション税制はどちらかしか選べないため、より多く税金が戻ってくるほうを選択するのが得だ。

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