家計

必要ないのに高枝切りバサミを買う人も… 昭和世代を惹きつける「テレビ通販」の魅力と落とし穴

 番組を見て「よし、買おう」と決めた興奮状態のまま電話をし、大切な情報を聞き逃すことは年齢によらずあるかもしれない。サイズを勘違いしたり、自分は単品購入のつもりが定期お届けコースの商品を申し込んでいた、など、「焦り」によるトラブルは多く考えられる。

 どんどん物価高が加速する現代、モノを買うほうも売るほうも必死だ。「お得」な情報はテレビショッピングに限らず、あらゆるチャネルで出てくる。だからこそ、煽られても一拍置き、自分のいる環境や性格を考え、自力でそれが使えるのか、本当に欲しいのかを考えたい。そして、契約内容や解約条件はしっかりチェックしよう。ものすごく端っこに出てくるような細かい文章も追おう。商品を購入するタイミングは、それからでも絶対遅くはない。

「急がない急がない、深呼吸、深呼吸!」毎回のように母にそう言いつつ、実は一番、私自身に言い聞かせている。

【プロフィール】
田中稲(たなか・いね)/1969年生まれ。昭和歌謡・ドラマ、アイドル、世代研究を中心に執筆している。著書に『昭和歌謡 出る単 1008語』(誠文堂新光社)、『そろそろ日本の全世代についてまとめておこうか。』(青月社)がある。編集プロダクション・オフィステイクオー・著『刑事ドラマ・ミステリーがよくわかる警察入門』(実業之日本社)など執筆参加も多数。現在、CREA WEBで「勝手に再ブーム」を連載中。Twitterアカウントは@ine_tanaka

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