家計

クレジットカードの「持ちすぎ」はブラックリスト入りのリスク 住宅ローン組めなくなることも

クレジットカードを「持ちすぎる」ことのリスクとは(イメージ)

クレジットカードを「持ちすぎる」ことのリスクとは(イメージ)

 スーパーや100円ショップなどにセルフレジが導入され、現金が使えないキャッシュレス決済専用のレジが登場して久しい。政府も「キャッシュレス推進」を積極的に行い、「現金よりもキャッシュレスで支払いを」という時代に突入している。そんな中、「今後もクレジットカード(クレカ)は圧倒的な存在感を示していくでしょう」と言うのは、カード評論家の岩田昭男さんだ。

「2010年代後半、スマートフォン(以下・スマホ)に表示させたQRコードやバーコードを読み取って決済する『スマホ決済』が普及しました。ただ、その後にコロナ禍となり、ネットショッピングの機会が増えました。ネットはクレカでの決済が求められるものが多く、クレカを新たに作る人も増えています」

 加えて、クレカ決済はほかの決済方法に比べてポイント還元率が高いというメリットがあることも、クレカ利用者が多い理由の1つだという。

「クレカ業界は過当競争で、さまざまな特典を売りにしています。その中でも多いのが、ポイント付与のキャッシュバックです。100円=1ポイントは当たり前。最近ではコンビニや飲食店の支払いで、5%以上のポイント還元が受けられるクレカもあります。インフラで物価が高騰するいま、ポイントを貯めて家計の足しにしたいという消費者の思いから、高還元率のクレカの需要が高くなっています」(岩田さん・以下同)

「Suica」や「PASMO」「iD」といった電子マネーと一体化したクレカにチャージして決済すればポイントが付けられ、そのクレカの電子マネーで支払えばポイントの二重取りも可能になった。

「最近は、電子マネーのように読み取り機にクレカをかざすだけで、支払いが完了する『タッチ決済』も普及。暗証番号の入力やサインを書くなどの手間が省けるので、支払いもスムーズになりました。それらの利便性を考慮すると、やはりキャッシュレスの支払いはクレカが頭一つ抜けた存在になっていると言えます」

 だが一方で、クレカを持て余している人も少なくない。都内に住むフリーライターのともこさん(40才)は、クレカを10枚近く保持。年会費は3万円近くになるという。

「10年前、会社員からフリーランスに転向する際、先輩から『フリーになるとカード審査が通りにくくなる』と言われ、必要なクレカをありったけ作りました。ところが使うのはせいぜい1~2枚。あとは年会費だけ払っている状態です。でも、いざというときに使えるんじゃないかと思うと、解約には踏み切れません」(ともこさん)

 彼女のように多数所持で、年会費を無駄に払っている人も少なくないのが現状だ。

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