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川辺謙一 鉄道の科学

日本の鉄道で使われる「3種類の連結器」を解説 新幹線の連結器は基本的には外からは見えない構造に、連結器が見えるのは一部の新幹線のみ

連結した電車。連結器には、車両同士をつなぐ役割がある。博多駅にて筆者撮影

連結した電車。連結器には、車両同士をつなぐ役割がある。博多駅にて筆者撮影

 鉄道は、多くの人にとって交通の手段としてだけでなく、趣味や娯楽の対象としても親しまれており、ときに人の知的好奇心を刺激してくれる。交通技術ライターの川辺謙一氏による連載「鉄道の科学」。第33回は「連結器」について。

 * * *
 今回のテーマは、「連結器」です。鉄道車両の連結器には、電気回路や空気管をつなぐ機能を持つものも存在します。ただし、ここでは車両同士を機械的につなぐ機能に注目し、その種類や構造を紹介します。

役割と構造

 連結器は、車両同士を連結する装置で、引張力や圧縮力を伝達する役割があります。つまり、たんに車両をつなぐだけでなく、機関車などの動力車が動き出すときに他の車両を引っ張る力や、ブレーキをかけるときなどに働く力を伝えているのです。

 連結器は、大きく分けると手動の連結器と自動の連結器があります。手動の連結器は、連結作業を作業員の手作業で行うものです。自動の連結器は、連結作業を自動で行うもので、広い意味で「自動連結器」と呼ばれます。

リンク式連結器。イギリス・ヨークの国立鉄道博物館にて筆者撮影

リンク式連結器。イギリス・ヨークの国立鉄道博物館にて筆者撮影

 手動の連結器の一つであるリンク式連結器は、リンク(鎖)をフックに引っ掛けるもので、初期の鉄道で使われました。日本の鉄道では、当初リンク式連結器や、それを改良したねじ式連結器が使われたあと、1925(大正14)年にほとんどの車両の連結器が自動の連結器に交換されました。

 現在日本の鉄道でおもに使われている連結器には、並形(なみがた)自動連結器・密着式自動連結器・密着連結器の3種類があります。他にも、電車の固定編成で使われる棒連結器などもありますが、ここでは割愛します。

次のページ:3種類の連結器

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