保有株の配当金が増加していくことで生活はどう変わるか?
年471万円の配当収入を得て、FIRE(経済的自立と早期退職)を達成した億り人・投資家「長期株式投資」氏(ハンドルネーム)は、配当収入数百円だった2004年から着実に資産運用を続けてきた。配当金がしだいに増加していくことによって、生活はどのように変わっていくのか。同氏の新著『年に471万円が入ってくる「鉄壁配当」 後悔ゼロの“早期リタイア計画”』より一部抜粋・再構成して紹介する。
資産運用で人生の選択肢を増やす
お金を生み出してくれる資産へ投資して、そこから実際にお金が入ってくることを体験すると、本当にお金がもらえるのだという驚きと、投資を始めてよかったという嬉しさ、そして今後の展開にワクワクするようになると思います。
最初は小さな金額かもしれません。しかし、その小さな金額を積み上げていくことで、目標へ一歩ずつ、ゆっくりでも着実に近づいていけるのです。
これは、頭でイメージするのと、実際に経験するのとでは全く異なります。少額でも問題はありませんので、まずは投資して配当を受け取るという、はじめの一歩を踏み出してみましょう。
私自身も、はじめは数百円からスタートしています。2004年に数百円だった配当収入は、今では年間471万円(税引き後)にまで成長しました。
私は2008年から1年間の手取り配当金額の記録をつけていますが、その推移を振り返ると、毎年着実に増加していることが見てとれます。
配当金額は企業業績等の影響を受けることから、一定の割合で増え続けるというたぐいのものではなく、毎年の増加率にはバラツキが出てきます。しかし、前年を下回ったことは一度もありません。配当収入の確実性には、一定の信頼を置くことができるのです。
配当を確実にもらえることは極めて重要です。なぜなら、収入が不安定な中で精度の高いライフプランを立てることは困難であり、そのような状況で安心して生活ができる人などそうはいないからです。
実際に資産運用をスタートしてみると、最初の配当は缶ジュース1本分程度の金額かもしれません。しかし、コツコツと投資を続けていくと受取配当金は増加して、段階的に人生における選択の幅が広がっていきます。
投資を続けていくうちに、外食1回分、光熱費1カ月分、家賃1カ月分、家族旅行1回分など、配当金でカバーできることが増えていきます。
長期株式投資氏の受取配当金額の推移
このプロセスを継続していくことで、少しずつ生活も楽になっていきますし、退職後の年金+αを積み上げていると考えれば、将来の不安もやわらいでいきます。配当で生活費のすべてをカバーする完全なFIREでなくとも、配当金が増加することで選択肢が増え、人生のステージが変わっていきます。そして、その延長線上に、「配当収入>生活費」という完全なFIREの達成が存在しているのです。
配当金の増加でできることが増えていく