コンサルに特化した転職エージェント「ムービン・ストラテジック・キャリア」シニアパートナーの久留須親氏
転職で年収アップを目指すのは当然だが、「高給」のイメージがあるコンサルタントの場合、「前職より年収が下がるケースはある」と識者は言う。それでもコンサル業界への転職希望者が後を断たないのは、他業界にはあまり見られない「成果主義」の徹底による昇進と昇給の“スピード”だ。フリーライターの清水典之氏が、コンサル転職エージェントに「コンサルタントの賃金カーブ」について話を聞いた。
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今より高収入になると期待して、コンサルタントへの転職を希望する人は多い。しかし、仮に転職に成功しても、すぐに年収アップとはいかないこともある。
『「コンサルティングファームに入社したい」と思ったら読む本』(ダイヤモンド社)の著者で、コンサルティング業界への人材紹介を手掛けるムービン・ストラテジック・キャリアのシニア・パートナー、久留須親氏はこういう。
「コンサルタント業界に転職する人の中には、大手商社や広告代理店、大手金融など、もともと年収の高い業界から転職する人もいて、ファームによって給与差があるため、転職したら年収が下がるケースもあります。
ただ、成果を挙げれば、プロジェクトへのアサインも増え、どんどん昇進・昇給して、収入は右肩上がりに伸びていきます。それは外資でも内資でも同じです。ランク(職位)で下位のアナリストからコンサルタント、シニア・コンサルタント、マネージャーへと上がっていけば、大手の場合、年収1000万円は確実に超えて、2000万円も夢ではないという世界で、小規模な独立系ファームでも1500万〜2000万円くらいには達します」
収入が増えるかどうかは実力次第の厳しい世界ではあるが、一般的には他業界に比べると昇給スピードは速いという。