閉じる ×
閉じるボタン
有料会員限定機能の「クリップ」で
お気に入りの記事を保存できます。
クリップした記事は「マイページ」に
一覧で表示されます。
マネーポストWEBプレミアムに
ご登録済みの方はこちら
小学館IDをお持ちでない方はこちら
藤川里絵「さあ、投資を始めよう!」

「日経平均が1日で2%以上変動するのも当たり前!」乱高下する相場に個人投資家はどう向き合うか?「短期の値動きに振り回されず、自分の投資理由と軸を再確認すべき」と藤川里絵氏

日経平均株価が上にも下にも大きく動く相場展開(11月5日。時事通信フォト)

日経平均株価が上にも下にも大きく動く相場展開(11月5日。時事通信フォト)

 10月以降、株価が大きく上下する相場が続いている。日経平均株価が5万円を突破した後のボラティリティ(変動率)は大きく、11月5日には、日経平均株価が一時2400円下落するなど変動幅の大きい相場となっている。では、こういった乱高下する相場にはどのように対応すればよいのか。『世界一楽しい!会社四季報の読み方』などの著書がある個人投資家で株式投資講師・藤川里絵さんが解説するシリーズ「さあ、投資を始めよう!」。第166回は、「乱高下する相場との向き合い方」について。

 * * *
 最近、日経平均株価が1日に2%以上の大幅な上下がある日は珍しくなく、投資家の間で「振り回されている」感が増しています。しかも指数が上がるときにはそれほど保有株は上がらず、下がるときには一緒に下がる──そんな不条理に辟易している人も多いのではないでしょうか。ちなみに10月は、1日で前日比2%以上変動した日が6回ありました。ここまで乱高下する相場展開は、普段はあまり見かけることもないでしょう。

 直近では11月5日に、日経平均株価が一時2400円下落、市場の変動性を示す指標の日経平均ボラティリティ・インデックス(通称「日経VI」)が、一時40を超える水準に上昇しました。これは、市場が「これからさらに(上にも下にも)荒れるかもしれない」と感じていることを示しています。

なぜ動きが荒くなっているのか?

 なぜ、これほど値動きが荒くなっているのでしょうか。高市新政権誕生による財政支出や金融緩和を推進するとの思惑から、一気に日本株に対する注目度が高まりました。金融緩和を期待した円安進行も日本を代表する輸出企業の株価上昇を後押ししています。さらに、生成AI関連を中心に米株が堅調で、それに連動して、日本の半導体株が特に買われる状況です。

 一方で、急激に株価が上昇したことに対する警戒感も強く「AIバブルなのでは?」とか、「高市政権の実力は本物なのか?」とか、「アメリカの政府閉鎖の影響は?」とか、懸念材料も多く耳に入ってきます。

 そういったセンシティブな状況のため、少しの良いニュースや悪いニュースが株価に大きく織り込まれやすく、短期間の変動幅が拡大します。近年は、機関投資家の短期売買やアルゴリズム取引による増幅効果もあって、一方に動き出すと一気に走り出してしまうため、結果として、値動きが大きくなりやすいのです。

次のページ:個別株投資をしている場合、どう対応すべきか?

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。