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田代尚機のチャイナ・リサーチ
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メタがマナス買収で狙うAI事業のマネタイズ加速 「巨額投資に対して将来の収益見通しが不透明」という市場の評価を覆せるか【“米中のAI共存共栄”という新たな道筋】

メタによるマナス買収が今後のAI業界にどう影響するか(マーク・ザッカーバーグCEO。Getty Images)

メタによるマナス買収が今後のAI業界にどう影響するか(マーク・ザッカーバーグCEO。Getty Images)

 中国経済に精通する中国株投資の第一人者・田代尚機氏のプレミアム連載「チャイナ・リサーチ」。関連記事《メタが巨額買収した中国のAIエージェント「マナス」の何がすごいのか?ChatGPTやGeminiとの決定的な違い【急成長する中国のベンチャービジネス】》を踏まえて、メタ・プラットフォームズ(メタ)にとってマナス買収がどういう意味を持つのか、レポートする。

 * * *
 マグニフィセント・セブンに関して昨年の株価上昇率(年末終値ベース)を比較すると、アルファベット(議決権無し)が最も高く65%で、エヌビディア、マイクロソフトと続き、メタは4番目で13%であった。以下、テスラ、アップル、アマゾンと続く。

 株価の形成過程は複雑で、一概に株価が上昇している企業の業績が伸長しているとは言えない。とはいえ、テスラは中国勢との競争において劣勢に立たされている、アマゾンは収益源の一つであるクラウドビジネスでシェアの低下に見舞われるなど個別要因も挙げられるが、大きな括りで言えば、AI革命が相場の大きなテーマとなる中で、AI戦略の取り組みに対する市場の評価が株価差に表れているとみられる。

 メタが4番目に位置する理由は、AI事業への展開が遅れているからではないだろう。2021年10月に社名を変更、メタバース事業へのシフトを急加速させるとともに、AI投資を本格化させている。急激な事業シフト、巨額な投資に対して将来の収益見通しが不透明なため、市場の評価がまだ高まっていないと考えられる。

 2025年7~9月期の売上高は26%増、トランプ減税政策に対応した一時的な引当金計上分を除けば19%増益相当であった。売上高に占める広告収入が97.7%を占める一方、AIグラスなどのメタバース事業は0.9%に過ぎない。この部分の営業損失は44億ドルに達しており、継続的に赤字を計上している。AIによる業績貢献の大半は、Facebook、Instagram、WhatsApp、MessengerといったSNSの広告収入に対するものであるが、問題はその貢献だけではとても多額の投資に見合わないことだろう。

 同社は2025年12月期の売上高について、2000億ドル程度と見込んでいるようだが、それに対して設備投資は、10月の決算発表時点でAI向けデータセンター建設などを中心に700億~720億ドルになるとしている。さらに2026年の設備投資額は2025年よりも極めて大きくなると説明している。

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