若い世代はNISAにどう向き合っていくのがよいか?(イメージ)
「NISA貧乏」という言葉が話題となっている。投資を優先するあまり、生活が窮乏してしまう若者を指しているという。では、NISAを含めた投資に対してどのように向き合っていくべきか。『知識ゼロでも週3000円の投資で100万円が勝手に貯まる本』などの著書がある個人投資家で株式投資講師・藤川里絵さんが解説するシリーズ「さあ、投資を始めよう!」。第185回は、「NISA貧乏」について。
国会でも取り上げられた「NISA貧乏」の背景
「NISA貧乏」という言葉をご存じでしょうか。新NISAへの資金配分を優先するあまり、日々の生活が苦しくなってしまう状態のことです。今年3月には国会でも取り上げられ、片山さつき金融担当相が「NISAは積み立て自体の目的化はまったく意図していない」と発言して、大きな話題になりました。
背景にあるのが、SNSによる「入金力」競争です。「最短で非課税投資枠1800万円を埋めることが正義だ」といった極端な言説や、他人の高い“入金力”と自分を比較してしまう心理が、無理な積み立てを後押ししています。
SMBCコンシューマーファイナンスが20代男女1000名を対象に実施した「20代の金銭感覚についての意識調査2026」でも、その実態が浮き彫りになっています。20代の毎月のお小遣いは平均3万2000円で前回調査から約2500円減少、趣味や遊びなど生活費以外に使っているお金も平均1万6000円台と少なく、「お金を使うことより貯めることに喜びを感じる」と答えた20代は60.8%にのぼります。さらに「老後が楽しみではない」と答えた割合は女性で88%、男性でも81.8%と、将来への不安が消費を萎縮させている様子がうかがえます。
また、「自己投資にお金をかけたい」と思っている20代は50.5%いる一方、実際にかけているのは24.3%、月平均7190円にとどまっています。やりたい気持ちはあるのに、お金が回っていない。NISAへの過度な資金配分が、自己投資を圧迫している可能性があります。
