「定期借地権付きマンション」のメリットとは(写真:イメージマート)
都心のマンション価格高騰が引き続き、注目を集めている。不動産調査会社の東京カンテイによれば、今年4月の都心6区(千代田・中央・港・新宿・文京・渋谷)の中古マンション平均価格は3か月ぶりに上昇となり、70平米換算で1億8822万円に達した。共働きのパワーカップルでもなかなか手の届かない水準となるなかで増えているのが、期限付きで地主から借りた土地に建てられた「定期借地権付きマンション」だ。
定期借地権付きマンションが増えている理由
定期借地権付きマンションは、50~70年といった期限付きで借りた土地の上に物件が建てられる。購入した人が区分所有するのは建物のみで、期限を迎えると建物は解体され、更地が地主のもとに戻される。不動産経済研究所によれば、2025年の首都圏の定期借地権付きマンションの供給戸数は1502戸となり、過去最多を記録している。
背景にあるのは地価の急激な上昇だ。不動産事業プロデューサーで、『街間格差』(中公新書)などの著書がある牧野知弘氏(オラガ総研代表)が説明する。
「都心3区(千代田・中央・港)や文京区などの評価の高い住宅地でよく見られますが、地価高騰しているため、地主が土地を売りたがらないことが背景にあります。所有権を手放さずに定期借地権付き分譲マンションにすると、地主には借地権代が入ってくるかたちとなります」(牧野氏、以下同)
都心のマンション価格が急騰するなか、定期借地権付きマンションはデベロッパーの土地取得のコストが抑えられて販売価格が割安になるという構造もある。千代田区では2025年に完成した「パークコート ザ・三番町ハウス」が借地期間を約70年としており、ほかにも文京区では「リビオシティ文京小石川」、江東区では「ザ・パークハウス 門前仲町」などが定期借地権付きの物件として販売中だ。
