老後に強い「配当株投資」のメリットを解説(写真:イメージマート)
株式投資で億超えの資産を築いてFIREを実現した個人投資家・Rickyさん(50)は、「今後増配が期待できる銘柄を一切売らないで増配の恩恵を享受する投資スタイル」で年間800万円超の配当収入を得ている。投資を何歳まで続けるのか、老後設計をどう描いているのか。配当株投資のメリットも解説する。
億り人に導いた自身の投資手法と保有79銘柄を公開した著書『年収300万円から年配当804万円をもらう「激・増配株」投資入門』(KADOKAWA)より一部抜粋・再構成して紹介する。
老後に強い「配当株投資」のメリット
私は50歳になり、子育ても最終盤に入ってきました。10年後は60歳になります。
今後、どう投資活動に終止符を打つべきか、明確な答えはまだ持ち合わせていません。ただ、出口戦略は特に必要ないかなと漠然と考えてもいます。
配当株投資のメリットの1つが、ここにあります。配当株投資は銘柄選定や買い時の見極めなど、初期の頃に覚えなければならないことが多い反面、資産形成が進んだ老後の普段の生活は配当金の範囲内でまかなえばいいわけです。
増配が続くなら、生活水準も向上していくでしょう。孫の教育支援など、まとまった資金が必要なら、株式の一部を売るという選択もあるでしょう。もしもの時は株式のまま、相続させることもできます。
出口戦略が難しいオルカン、S&P500
一方、出口戦略が難しいと思うのがオルカン(「eMAXIS Slim全世界株式」《オール・カントリー》の略称。一般的に全世界株式に連動するインデックス投資信託を指す)やS&P500などのインデックス積立運用と無配のグロース株投資です。
インデックス積立は金額を設定してスタートしてしまえば、ひとまずやることはなくなります。入口が簡単な分、出口での悩みは多くなりそうです。
そこで1つの指針となっているのが、「4%取り崩しルール」です。
アメリカのトリニティ大学の金融学の教授たちによって提唱された、取り崩し率による研究、通称「トリニティスタディ」によると、毎年の取り崩し率を4%に設定すると30年以上経過しても資産が枯渇している可能性はほぼゼロになります。
4%取り崩しルールの難しさ
この4%ルールですが、「定率」で取り崩すのか、「定額」で取り崩すのかによって日々の生活が大きく変わってきます。
毎年の評価額から「定率」で4%取り崩すのであれば、基準価格の上下動によって取り崩せる金額が変わります。評価額が1億円の年なら400万円ですが、株価が低迷し評価額が7000万円に下落している年は280万円になります。他に収入がない方なら、生活にも大きな影響が出そうです。
「定額」の場合、評価額1億円の時点で400万円を毎年取り崩すと決めたら、その後の評価額のいかんにかかわらず、毎年400万円取り崩していきます。評価額が1億円から上昇すればよいのですが、仮に7000万円と低迷していても400万円取り崩し続けることになり、定額で取り崩すことの継続性に不安がつのることもありそうです。
2025年4月のトランプ関税ショックでは、つみたてNISA口座内のインデックスファンドを売ってしまう投資家の方が数多くいたようです。
長期投資目的で積み立てていたのに、あの程度の短期間の暴落で売ってしまうなら、今後、長期低迷局面が続いた際に正しい判断ができるのか、取り崩し期に入った投資家が冷静に取り崩しを継続できるのか、老婆心ながら少し心配になります。
オルカン、S&P500には為替リスクがある
現在、インデックス積立運用をしている投資家の人気投資先は、オルカンとS&P500です。実績もあり運用コストも安く、投資先として非常に優れているのは間違いないのですが、オルカンの95%は日本以外の外国株、S&P500は100%アメリカ株で構成されています。
近年、円安傾向が長く続いていることもあって、為替リスクの怖さをあまり考慮に入れていない投資家が多いようにも見受けられます。
過去の世界的な大暴落時は、急激な円高をともないました。外国株の下落と円高のダブルパンチを喰らった時、円建て換算で資産の目減りはどれくらいになるのか、いざという時に想定外にならぬよう、一度為替リスクも合わせて考えてみると良いと思います。
私はインデックス運用もやってはいますが、円経済圏で生活をしている以上、やはり日本株投資をメインにし、その配当金を生活の基盤としたいです。
「資産形成初期の若くて頭が柔らかい時に覚えることが多い、日本の配当株投資に取り組み、老後は配当金で生活する」、それが私にとっての1つの解だと思っています。
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そんなRickyさんがいま注目する銘柄はどれか。関連記事で詳しく解説している。
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【詳しくは…】億り人・Rickyさん厳選!「増配と株価上昇」が期待できる“割安お宝株”3銘柄を公開
※Ricky・著『年収300万円から年配当804万円をもらう「激・増配株」投資入門』(KADOKAWA)を元に一部抜粋して再構成
【プロフィール】
Ricky(りっきー)/1996年、大学2年の20歳の時に投資を開始。割安・増配・財務良好な日本株を中心に投資を続け、2023年に配当金生活FIREを達成。2026年4月に新著『年収300万円から年配当804万円をもらう「激・増配株」投資入門』(KADOKAWA)を出版。Xでは「Ricky投資研究所」として情報発信中。
Xアカウント:@jstockslab
