再開発で住民たちも疑心暗鬼に(写真:イメージマート)
現在、東京都内では各地で再開発計画が進んでいる。渋谷、新宿、品川、日本橋、池袋といった主要駅周辺で大規模な工事が進む一方、中野、蒲田、赤羽、北千住など、今後大きく姿を変える可能性がある街も少なくない。しかし、こういった再開発計画では、住民や地権者との調整がつきものだ。都内のある駅前商店街では、再開発計画を巡って地域で不安と戸惑いが広がっている――。
第一段階から計画は後ろ倒し
X駅は都内でも庶民的な雰囲気を残すエリアに位置し、複数の路線が乗り入れる交通の便が良い街。駅前には幅広いジャンルの店が立ち並び、気軽に利用できる店が集まっている。しかし、そんな街でも少しずつ再開発の動きは進んでいる。大手メディアの経済記者が話す。
「X駅周辺で再開発計画が持ち上がったのは、今から20年近く前のことです。準備組合が設立されるまでに4~5年、都市計画の方向性が固まるまでにさらに時間を要し、数年前にようやく計画の大枠が決まりました。しかし、計画が予定通りに進むかどうかは、依然として不透明です。
第一段階ではタワーマンションが建つ予定ですが、建設費の高騰で見直しが行われており、完成時期が大幅に後ろ倒しになる可能性があります。また、将来的にはさらに広い範囲を再開発が行われる予定ですが、区域内の公共施設の取り扱いでも議論が続いています。
計画では公共施設を別の場所に移すプランが出ていますが、駅から遠くなり、道路を横断する必要が生じるので、利用者からは懸念の声が上がっています。施設自体は老朽化しており、建て替えは既定路線ですが、タワマンを建てるために利便性が下がるのであれば、理解を得るのは簡単ではありません」
