麻布十番ならではの事情も
不動産市場では価格の高騰が続いてきた一方、足元では売れ行きに変化も表われ、駅ごとに見ても明暗が分かれ始めている。下落の兆しを可視化すべく、中古マンションの売れ行き悪化率ランキングを独自に作成。ワースト28位に入ったのが東京・港区の「麻布十番」だった。専門家は麻布十番ならではの事情が関係していると指摘する。
マネーポストWEBでは今回、不動産ビッグデータをAI解析するエステートテクノロジーズの協力で、売り出しから成約までの「販売日数」で示される売れ行きを駅ごとに算出。前年と比較し、販売期間が長期化した割合を「悪化率」として独自ランキングを作成した。
麻布十番は、首都圏ランキングでワースト28位に。住宅評論家の櫻井幸雄氏は、麻布十番特有の事情をこう語る。
「麻布十番には、実は昭和の時代からマンションが多い。地下鉄の駅ができたのは2000年。それ以前は『陸の孤島』と呼ばれていて、バスでしか行けないような立地でした。もともと商店街が栄えていて、庶民的な価格のマンションも多かったのです。
そういう築30年くらいの古いマンションが、この2~3年でかなり強気な価格で売り出されるようになったので、さすがに売れ行きが悪くなっているのでしょう」
築30年の物件を35年ローンで買うのか
櫻井氏は、築年数や長期を前提としたローンが買主の判断に影響しているとみている。
「新築マンションが高騰しているので、中古マンションを探したほうがいいという風潮もあります。しかし、実際に売りに出ているのは築30年くらいの古い物件も多く、なかなか決断できないという声も聞こえています。
