従業員持株会を資産運用にどう活かすか?(イメージ)
給与天引きで手軽に自社株を積み立てられ、会社から奨励金(補助)も受け取れる従業員持株会。市場で普通に株を買うより有利な一方、勤務先の業績が悪化すると、収入と資産が同時に傷つくリスクもある。持株会を資産形成にどう生かせばよいか。『知識ゼロでも週3000円の投資で100万円が勝手に貯まる本』などの著書がある個人投資家で株式投資講師・藤川里絵さんが解説するシリーズ「さあ、投資を始めよう!」。第201回は、「従業員持株会」について。
従業員持株会で自社株を持つメリット
勤務先の株を給与天引きで積み立てられる従業員持株会。東京証券取引所によると、上場企業の8割以上がこの制度を導入しています。個別株投資はまったくしていないけれど、自社株は持っているという人も多いよう。多くの会社員にとって身近な自社株投資ですが、資産形成の観点から見てどうなのか、メリットとリスクの両面から考えてみましょう。
最大の魅力は、購入額に会社が上乗せしてくれる奨励金です。東京証券取引所の2024年度従業員持株会状況調査によると、持株会を持つ企業の96.6%が奨励金を支給しています。上乗せ率は会社によって幅がありますが、多くは5~10%程度、中にはそれ以上手厚い会社もあります。市場で普通に買うより有利にスタートできるわけです。
さらに、配当金が自動で再投資される、少額から給与・ボーナス天引きで手軽に続けられるといった利点もあります。そして見逃せないのが、心理的な効果です。自社株を持つと、会社の業績や株価が自分ごとになり、仕事へのモチベーションが上がります。会社が成長すれば自分の資産も増える。この一体感は、ほかの投資にはない魅力です。実際、入社時から自社株を買い続け、株価が数十倍、数百倍になったという成功例も多く目にします。
