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【コロコロ変わって複雑すぎる】在職老齢年金制度の「年金カット」の仕組みは今どうなっているのか

 65歳未満に関しては年金カットが徐々に緩和される一方で、いったん廃止されたはずの65歳以上の在職老齢年金制度は平成14年(2002年)に復活しました。こちらが進めば、あちらは戻るといった具合で、在職老齢年金制度は紆余曲折を続けたのです。

「在職老齢年金制度」は頻繁に制度が変わってきた

「在職老齢年金制度」は頻繁に制度が変わってきた

いつまで経っても年金をもらえない人も

 平成19年(2007年)4月からは、「基準額28万円(65歳以上は48万円)」で、それを超えた分の半額をカットする制度へと落ち着きました。

 70歳以上に関しては、当初は「昭和12年(1937年)4月2日以後生まれ」の人のみを対象にしていましたが、平成27年(2015年)10月、だまし討ちのよう形で「昭和12年4月1日以前生まれ」の方も対象とすることに変わりました。役員報酬などを受け取っていても厚生年金に加入しますので、80歳、90歳を過ぎても会社で役員を務めているような方々を狙い撃ちにしたといえるでしょう。

 そして直近では令和4年(2022年)4月の改正で、令和5年(2023年)4月分の年金からは65歳未満の人も65歳以上と同じ「48万円」の基準値で年金カットが行なわれるようになりました。現在は、給料と年金の合計が月額48万円を超えると、超えた額の半分の年金がカットされます。これが「今の在職老齢年金制度」です。

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