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【なぜ日本に女性政治家が少ないのか?】現役女性議員たちが明かす「票ハラ」の実態 セクハラ怪文書、ストーカー被害も

女性議員は衆議院・参議院で平均16%

女性議員は衆議院・参議院で平均16%

 本誌アンケートでも多くの女性議員が被害を訴えた。その一部を紹介する。

〈セクハラとも受け取れる下品な怪文書を多数配布された。例:○○氏の愛人など〉(自民党・高市早苗衆議院議員)

〈国会議員になりたての頃、自民党の男性議員に「みずほちゃん、女の子なんだからおとなしくしていなさい」と言われたときはびっくりした〉(社民党・福島みずほ参議院議員)

〈ストーカー被害で警察に届けを出し、問題解決に協力いただいた〉(れいわ新選組・櫛渕万里衆議院議員)

〈トラブルがあったとき、正か否かではなく「女なんだから謝らなイカン!」と理不尽なことを言われることも多くある〉(日本維新の会・岬麻紀衆議院議員)

 キャスターや女優としても活躍した日本維新の会の石井苗子参議院議員もさまざまな嫌がらせを受けてきた。

「政治家になった途端、男性議員から『化粧が濃い』と言われました。続けて、『女の政治家は汚くていいんだ』とも。最初こそ気にしていましたが、あるとき“もういいや”と吹っ切れた。同時に、女性こそきちんと主張していかなければと気持ちが強くなりました。

 女性議員だからこそいえる自分の意見を主張し、ポリシーを持っていまも活動しています」(石井議員)

 伊藤議員は永田町には旧態依然とした固定的性的役割分担意識がはびこっているという。

「子育ては“家内”に任せて、自分の子供の成長には目もくれず、『地元の盆踊り大会を50件ハシゴした!』、『連日深夜まで続く会合で政局論争!』など、24時間365日働くことを是とする“男のロマン政治”はいまだにあります。ある議員のお連れ合いの女性から、『夫に子育てしてほしいといったら、国会議員は国会や地元で天下国家を語らねばならないから家には帰れないものだ』といわれたと聞いてため息が出ました。これだから国会の子育てや介護に関する政策は的外れなのです」

【プロフィール】
伊藤孝恵(いとう・たかえ)/参議院議員。1975年、愛知県生まれ。1998年にテレビ大阪に入社、資生堂、リクルートを経て、2016年参議院選挙で初当選。現在、党副幹事長。超党派ママパパ議員連盟事務局長、金城学院大学講師など。2児の母。

鈴木貴子(すずき・たかこ)/衆議院議員。1986年、北海道生まれ。2009年にNHK入局、2012年に衆議院選挙初出馬、2013年に繰り上げ当選し最年少議員となった(当時)。防衛大臣政務官(2018年)、党副幹事(2019年)、外務副大臣(2021年)などを歴任。2児の母。

石井苗子(いしい・みつこ)/参議院議員。1954年、東京都生まれ。ワシントン州立大学から上智大学に編入し、卒業後は同時通訳、テレビキャスター、女優として活躍。2016年参議院選挙で初当選。現在、国土交通委員会理事などを務める。2児の母。

※女性セブン2023年8月10日号

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