キャリア

【座談会】発達障害と診断されて人生が変わった女性たち 「『もしかして』と気づくことから新たな人生が始まる」

発達障害の専門病院は選び方が肝に

嘉:それにしても、金子さんはご自身も発達障害を抱えながら、2人のお子さんを育てて、本当にすごいと思います。

金:正直、大変でした。第2子は、繊細なあまり重度の強迫神経症になってしまい、学校から紹介された医師からは抗うつ薬や抗精神病薬をたくさん出されました。当時の私は何も知識がなかったので、医師を信じて処方通りに薬をのませ、子供を寝たきりにしてしまいました。

嘉:20年くらい前の治療は、薬でおとなしくさせる、というのが多かったですよね。

金:そう、だから病院選びは本当に大切。私もおかしいと思ってからいろいろと調べ、国立の医療機関に子供を転院させました。そこで「発達障害」と診断してもらうと、薬はどんどん減っていきました。それとともに、子供は元気になっていったのです。小・中学校はほとんど不登校だったのですが、高校と大学は無事に卒業。いまは自分に合った仕事に就いて元気に働いています。

菊:わかります。でも、すべての薬が悪いわけではないんですよね。自分に合った薬を適量、のみ続けることは大切。適量をきちんと見定めてくれる医師がいいですよね。

嘉:そう、抑うつ状態のときなんかは薬をのむとかなり楽になりました。仕事もしやすくなりますし、心が落ち着くから、人とのコミュニケーションもとりやすくなりますよね。

誰もが生きやすい社会にしたい

菊:ところで私、普通に話せていますか? 実はこの座談会、すごく勇気を持って来ました。帰ったら疲れが出て、すぐに眠ってしまうかも(笑い)。でも発達障害者の立場で語れる場所はなかなかないのでがんばりました。私、自分のような発達障害者も生きやすい社会になればいいなと思っていて、そのためにできることがあればやりたいんです。

金:当事者が伝えることで、発言に重みが出ますよね。

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