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物流業界「2024年問題」対策で政府が検討する「置き配ポイント」は有効なのか 利用者たちの懸念と要望

置き配指定でポイントを付与することに効果はあるのか(イメージ)

置き配指定でポイントを付与することに効果はあるのか(イメージ)

 来年4月、ドライバーの労働時間の上限が規制されることによって、物流業界の人手不足が懸念される「2024年問題」。その対策として、政府は業者の負担になる再配達を減らすため、置き配を選択した人にポイントを与える案を検討しているというが、はたしてうまくいくのか。政府の対策案に対して、懸念や要望など、さまざまな声が上がっている。

宅配ボックスの設置や拡大に補助金を出してほしい

 IT企業に勤務する30代女性・Aさんは、置き配での盗難トラブルが心配だという。

「私が住んでいるマンションで、置き配の盗難がありました。宅配ボックスがいっぱいで玄関前に置き配された結果、盗まれたようです。

 私はその事件以降、できるだけ置き配を選択しないようにし、時間指定できるものは直接受け取るようにしていますが、在宅でもトイレで入っていたり、オンライン会議中だったりするなどして、受け取れないこともあります。ポイントが付与されるといっても盗難が怖くて利用しない人たちはいると思いますよ」

 最大手のAmazonでは、盗難補償に対応しているが、他の通販会社では対応が異なることもある。また、宅配ボックスが設置されていても、荷物を入れられなくては意味がない。Aさんは対策が必要だと主張する。

「うちのマンションは60戸に対して宅配ボックスが4つしかなく、そっちのほうが問題だと思います。国にポイントに回す予算があるなら、自宅やマンションなど、宅配ボックスの設置や拡大に補助金を出してほしい。もしくは、公共施設、コンビニ、駅中などに受け取り用のロッカー設置を推進してくれるとうれしいです。ポイントで一時しのぎのようなことをやらず、確実に効果が出るよう対策を求めます」(Aさん)

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