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消費者を意図しない方向へ誘導するウェブサイトの“ダークパターン” 注意すべき実例「商品がこっそりカートに」「誤タップを誘う画像」など

ネット通販の落とし穴「ダークパターン」には注意(イメージ)

ネット通販の落とし穴「ダークパターン」には注意(イメージ)

 WEBサービスやアプリ利用時に「頼んだ覚えのないメルマガが届くようになった」とか「配信停止や解約ボタンが見つからない」といった経験をしたことはないだろうか? このような、無意識のうちに消費者を意図しない方向へ誘導するものを「ダークパターン」と呼ぶ。あなたもだまされるかもしれない“悪意あるWEBデザイン”を紹介する。【前後編の前編。後編を読む

「ダークパターンという言葉は、イギリスのUXデザイナー、ハリー・ブリヌル氏が名付けたものです。インターネット上の“迷惑で悪意あるデザイン”を指すもので、ハリー氏はそうしたデザインを規制しようとしたのです。

 私たちはハリー氏と直接コンタクトを取って、日本国内のダークパターンを発信する編集サイト『darkpatterns.jp』を立ち上げ、具体的事例と手法を公開しています」

 と話すのはWEBマーケティング支援会社のオレコン代表で、ダークパターンJP編集長の山本琢磨さんだ。

 ダークパターンの多くは違法ではない。しかし、消費者を意図しない方向へ誘導し、知らぬ間に望まないボタンを押させようとする狙いがあるのは明らか。その手法は限りなくグレーゾーンにあるといえる。

「消費者が望まない選択をさせられたことに気づき、後に裁判になってその非が認められたケースも複数あります。だからこそダークパターンの手法を知り、それにハマらないようにする必要があるのです」(山本さん)

日本では「詐欺的な定期購入」の法規制が強化

急増する定期購入トラブルの相談件数の推移

急増する定期購入トラブルの相談件数の推移

「世界的に見ても、ダークパターンを禁止したり、規制内容によっては罰則対象とする国が多数あります。

 2019年にアメリカで行われたプリンストン大学とシカゴ大学の調査では、ショッピングサイト1万1000のうち約11%がダークパターンと判定されました。日本でも、2020年の日経新聞調べで約100サイトの約6割が、2023年の東京工業大学の主要アプリ調査では200個のうち9割がダークパターン採用と判明しました。

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