「自分には忘年会で話す話題がない」と悩む人も（イメージ）
飲食店情報サイト「ぐるなび」がユーザーの男女1072人を対象に「2023年の忘年会の参加予定・意向」を聞いたところ、「参加する」「開催されれば参加する」と回答したのは、職場・仕事関係の忘年会で47.1％、プライベートの忘年会で66.9％だった。
同調査で「参加しない／開催されない」と回答したのは職場・仕事関係で27.6%、プライベートで13.4％あったことから、コロナ禍を経た今も、近年言われてきた「忘年会離れ」の傾向は続いていると見ることができそうだ。なかには、忘年会シーズンが近づくのが憂鬱だという人もいるようだ。30代半ばの男女2人の心境を、フリーライターの吉田みく氏が聞いた。
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都内在住の会社員・リナさん（仮名、34歳）は、友人同士の忘年会に対して恐怖心を感じているという。
「20代の頃は、友達に食事に誘われることがすごく嬉しかったんですが、最近は素直に喜べないことが増えました。それは私のプライベートが充実していないことに原因があるんです……。出世、結婚、育児でキラキラしている友人たちに会うのが怖い。あと、友達が選ぶお店は人気店が多く、予算が張るので私には金銭的に厳しいと感じているのも大きな理由です」（リナさん）
リナさんは独身、恋人はいない。これまで転職を繰り返してきたが、キャリアを積んできたとは言えない状況だという。プライベートでこれといった趣味はなく、カフェの新作メニューを注文するのが唯一の楽しみだそうだ。
「月収20万円台で一人暮らし、奨学金返済もある……。残るお金はほとんどありません。海外旅行は大学の卒業旅行で行ったのが最後だし、国内の旅行も4年は行っていません。
それが友人同士の忘年会に行けば『最近楽しかったことは？』『彼氏は作らないの？』『仕事はどう？』とか色々聞かれるじゃないですか。私はどれも経験してないので会話が止まってしまいそうで……。無言の時間ができることが怖いんです」（同前）
現在、大学時代に親しかったグループの忘年会に誘われているものの、「私が行っても“空気”でしかないので……」と消極的だった。断る方向で検討しているそうだ。
