住まい・不動産

原田大二郎さんが語る“実家じまい”の苦労「関係者が多くても全員と話すべき」「ふるさとと決別する覚悟が必要」

「実家の処分は、ふるさととの決別でもある」

 原田さんは、実家の処分には家族の合意が何より重要になると話す。

「関係者が多くても、全員ときちんと話すべき。うちも息子に黙って進めていたら、酷いケンカになっていたと思います」

 築53年の建物に価値はなく、取り壊して更地にした。知り合いの業者に頼んだので解体費用は約100万円に収まり、高校時代の友人が売却先も紹介してくれた。幸運が重なり順調に進んだが、解体に際しては、こみ上げるものがあったという。

「見ていて切なかったですね。庭に何本か大きい木があって、その木を見上げて満足げだった父の姿が思い出された。重機で庭の木が引っこ抜かれるのを見た時は、自分の心の中の何かを引っこ抜かれた気がしましたね。実家の処分は、ふるさととの決別でもある。覚悟が必要なことなんだと思います」(原田さん)

 実家じまいは、大仕事になる。だからこそ、先延ばしにできない。

※週刊ポスト2023年12月22日号

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