マネー

【がん保険の落とし穴】いざという時に保険金が下りないことも…「放射線治療」「抗がん剤治療」などの給付条件に注意

使用した薬剤が給付対象外

 同様の事態は、抗がん剤治療を選択した場合にも。膀胱がんで抗がん剤治療を経験した50代の男性はこう語る。

「保険代理店の営業マンから『抗がん剤治療に給付がある特約』を勧められて契約しました。実際に抗がん剤治療を受け、退院後に給付請求したところ、『使用した薬剤が対象外なので給付はない』と言われ仰天しました。納得できずにどの薬剤が対象外だったのかと聞いても、『詳細はお答えできません』の一点張り。幸い完治したものの、不支給の理由が定かでなく、釈然としません」

 がんライフアドバイザー協会代表理事の川崎由華氏が言う。

「治療1回につき5万円や10万円の保障が出ることの多い抗がん剤特約ですが、対象となる薬剤には各社の規定があります。契約時または治療前に約款を注意深く読む必要があります」

 2022年4月から一部のがんについて公的保険が適用されている「重粒子線治療」についても、がん保険の給付対象外となる可能性があるという。

「以前はがん保険の先進医療特約でカバーされていましたが、一部の治療が公的保険の適用となったことで、特約から外れている可能性があります」(丸山氏)

 がんは早期発見と適切な治療で「治る病気」になってきた。他の病気と同様、保険の内容を精査し、不要なものは切り捨てることが必要だ。

※週刊ポスト2024年2月2日号

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。