ブラックマンデー再来は「買い」
今回の暴落は1987年のブラックマンデーと重ねて語られるが、株式評論家の植木靖男氏はそれをマイナス材料とは見ない。
「1878年に日本の株式市場が誕生して以降、36年ごとの『五黄の寅年』にバブル相場が始まり、1914年は第一次世界大戦、1950年は朝鮮戦争の特需がありました。
1986年に通貨戦争を機に平成バブルが始まり、翌年に起きたのがブラックマンデー。当時は相場全体が大幅に下落し一時的なパニックに陥りましたが、短期で切り返して半年以内に元の最高値を更新。1988年からバブル相場となり翌年の大納会で日経平均は当時の史上最高値である3万8915円を記録しました」
それから36年後の2022年、ウクライナ戦争が起きたことで海運株が急騰したのを号砲にバブル相場がスタートしたという。
「明治以降4回目となる令和バブルです。8月の暴落はブラックマンデーと同様の一時的な下落局面であり、今年後半からバブルが本格化するというシナリオがかえって現実味を増した」(同前)
この先の日経平均はすでに「5万円」を射程に捉えているという。植木氏が語る。
「これまでのバブル相場は約4年で弾けている。令和バブルで日経平均は来年後半には5万円に到達するでしょう。早ければ来夏に5万円をつける可能性はあります」
武者氏も「5万円」はすぐそこにあると見る。
「日本株はこの30年以上、ばかげていると言っていいほど割安でした。日経平均4万円超えも正常化の途上の出来事で、上昇は続くと考えます。遅くとも来年末までには日経平均が5万円に到達するでしょう」