――教育内容については満足していますか?
「まずまずですね。英語のレベルがまちまちなのでクラスが分かれています。都内のインターではインド人とかが教えていることもありますが、ここは違います。先生たちは英国の有名校で修士号以上をとっている人ばかりです。とても熱心。給料もいいみたいです。北京とか香港のインター校で働いていた先生もいます」
別の中国人ママは、「運営が乱れていたから」子供を同校から自主退学させたと「微信」上で明かしてくれた。設立当初は、まだ一部でサービスが行き届いていないところがあったようだ。インタビューに応じてくれたこのママは、「食堂の料理のクオリティが最初悪かったんです。それで子供を退学させた日本人がいましたね」と漏らす。
いずれにせよ、多くの日本人の預かり知らないところで、英国の看板で実は中国とゆかりの深いインターが出現していることは間違いない。
※舛友雄大・著『潤日 日本へ大脱出する中国人富裕層を追う』(東洋経済新報社)より一部抜粋して再構成
【プロフィール】
舛友雄大(ますとも・たけひろ)/中国・東南アジア専門ジャーナリスト。1985年福岡県生まれ。カリフォルニア大学国際関係修士。2010年中国の経済メディアに入社後、日本を中心に国際報道を担当。2014年から2016年までシンガポール国立大学で研究員。2022年よりNHKラジオのニュース番組「マイあさ!」でアジア情勢の解説を担当。2023年にはポッドキャスト番組「Asia Frontline」を始動。寄稿媒体は、東洋経済オンライン、西日本新聞、NewsPicks、Nikkei Asia、The Japan Times、South China Morning Post、The Straits Times、The Jakarta Post、Kompas、Tempoなど。アジアの現在を、日本語、英語、中国語、インドネシア語の4カ国語で発信中。『潤日 日本へ大脱出する中国人富裕層を追う』が初の著書。