権利確定日が「6月20日」の銘柄も
それでも株価が下がらなかった場合、澤井氏は「その月の権利取りは見送る」という。
「株主優待を6月と12月に年2回実施する銘柄であれば、6月権利取りを見送り、次の基準日の12月の権利取りに狙いを切り替えます。優待狙いの買いで株価が上がり過ぎている銘柄については、権利付き最終日の翌営業日の『権利落ち日』を狙うのも1つの手です。権利落ち日は一時的に株価が落ちる傾向が強いので、安くなったところで買える可能性があります」
上昇トレンドの中で株価が一時的に安くなった時を狙う「押し目買い」が好きという澤井氏にとって、業績と関係ない理由で株価が下落する「権利落ち日」は絶好の買い場のようだ。
6月末が権利確定日の銘柄の場合、2025年6月の優待権利を取得するには権利付き最終日の6月26日(木)までに必要な株数を所有しておかないといけない。6月末ではなく、「6月20日」を権利確定日とする企業もあるので、気になる6月優待銘柄があれば権利付最終日を確認しておこう。
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【プロフィール】
澤井康生(さわい・やすお)/秋法律事務所弁護士。1971年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。警察官僚、警視庁刑事として事件現場の捜査も経験。警察庁退官後、2003年に旧司法試験に合格。弁護士として活動しながら早稲田大学大学院でファイナンスMBAを取得。企業法務、一般民事事件、家事事件、刑事事件など幅広く手がけるとともに、東京簡易裁判所の非常勤裁判官を歴任。企業不祥事が起きた場合の第三者委員会の経験も豊富。現在、早稲田大学法学研究科博士後期課程在学中(刑事法専攻)。刑事法に詳しい弁護士としてテレビや新聞にも多数出演。個人投資家として株主優待ライフを楽しむ「優待弁護士」としてメディア出演も多い。
取材・文/上田千春