不動産収入があるとメンタル的にも安定
2001年頃までは米国株が中心だったが、その後は日本株にシフト。日本のIT関連の成長株でも大きな収益を得ることができたという。
「外資系証券会社はいつクビになるか分からないので、安定した収入（家賃収入）が必要だと思い、株で儲けたお金をせっせと不動産投資に回していました。その結果、2004年に東京の世田谷区に一棟モノのマンションを建てることができた。『もう働かなくても大丈夫だ』ということで、2004年の夏頃に外資系証券会社を辞め、専業の投資家になりました」
ライブドア・ショック（2006年）やリーマン・ショック（2008年）で多少の損失は出たが、成長株テリー氏は損切りのルールなどを自身で定めていたため、そこまで大きなダメージはなく、その後も成長株投資で順調に資産を増やしていった。
2010年頃から「ふりーパパ」というハンドルネームで株式投資の講師として活動し、投資に関する著書も数冊出している。2021年に『日経平均5万円時代がやってくる 2030年までの株式市場、大胆予測』（パンローリング）を上梓したタイミングで「成長株テリー」と名乗るようになった。
2012年にニュージーランドに移住し、今年で13年目になる。日本にも家を持っているため、時折帰国しているという。
「成長株はボラティリティ（価格変動）が激しいので、大儲けすることもあれば大損することもある。そんななかで、やはり不動産収入があるとメンタル的にも安定します。現在の保有資産は、不動産などの計算が難しいのですが、日本円に換算すると大体6億円くらいですかね。不動産収入だけで、日本とニュージーランドの両方で年間5000万円近くあります。
今年で64歳になりますが、頑張ってこれ以上お金を増やす必要はないかなと思っていて、成長株投資も昔ほど熱心にはやっていません。もう現在は仕事もほとんどしておらず、カミさんから『あなたはゴルファーなの？』と言われるくらい、ゴルフ三昧の生活をしています」
そう笑顔で話す成長株テリー氏は今、具体的にどのような銘柄に注目しているのか。関連記事『《資産約6億円の成長株テリー氏が厳選した6銘柄》中小型成長株と大型株の組み合わせで「長期的な収益」を狙う 配当＋優待利回りが6％を超える銘柄も』で詳しく解説していく。
【PROFILE】
成長株テリー（せいちょうかぶてりー）／ニュージーランド在住の個人投資家。大学卒業後、1980 年代から株式投資を始め、米国人投資家のウィリアム・オニールが推奨した成長株投資法を日本株市場で実践。成長株投資で儲けた資金をもとに不動産投資を行なうというスタイルで、現在は約6億円の資産を持ち、年間5000万円ほどの不動産収入を得ている。著書に『成長株に化ける優待株の探し方』（フォレスト出版）など。
