“コスパ重視”のZ世代学生たちはどんな就活を?(イメージ)
2026年卒の就職活動戦線は、昨年度に続き、企業の人材不足などを背景として、就活生に有利な「売り手市場」が続いている。そうしたなかでZ世代大学生たちはどのように就活に挑んでいるのだろうか。そのリアルな声を集めてみたところ、自己PRや「ガクチカ」を生成AIや診断ツールによって“外注する”ケースも増えているという。“コスパ重視”で就活を乗り切るZ世代ならでは就活事情とは──。【Z世代就活生たちの光と影・前後編の後編】
ChatGPTに作ってもらったエントリーシート
都内の有名私立大学に通う男性・Aさん(4年生)は、「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」を生成AIで“捏造”して内定を得たと打ち明ける。
「自分は学生時代に頑張ったこともないですし、サークルもまともにやっておらず、友だちも数人しかいない程度です。基本的に趣味仲間と遊んで、適当に単位を取っていたら4年になってしまったという残念な学生パターンです。人に誇れるようなガクチカなんてないので、『よし就活スタートするぞ』となった瞬間に、ChatGPTに僕の簡単な年表を入れて、ガクチカを作ってもらいました」
AさんのChatGPT活用法は、まず「PREP法などのフレームワークを用いて」と指定したうえで、「◯◯大学、趣味、サークル、アルバイト経験」などを入力。そのあとに、「自分のMBTIに合わせたバージョン」「課題解決型で300文字程度」など、いくつかのパターンを作成したという。
「そうやって“ChatGPTに作ってもらった”エントリーシートを提出し、面接では作られた設定を覚えて話しをしましたね。まあ、8割くらいはウソなのですが、それでも内定はもらえたのでAIには感謝しています。僕の実感ですが、結局は『ガクチカや自己分析の内容』ではなく、それをどう伝えるか、あるいは第一印象やコミュニケーション能力の方が就活では重視されると思う。その『内容』の部分が創作であっても、内定が取れれば良いんです」(Aさん)