注意したい「定年後の働き方」とは(イメージ)
老後に必要なお金は人によってさまざまで、準備の仕方に決して“正解”はないけれど、明らかな“間違い”はある。それは「定年後の働き方」の選択についても同様だ。良かれと思った選択が、逆効果になることも少なくない。知っておくべき正解・不正解の違いを専門家に聞いた。
再就職より再雇用のほうがうまくいく?
60才を過ぎても働き続ける人が増えているが、定年後、新たな職場に再就職するのは得策ではない。社会保険労務士の井戸美枝さんが言う。
「一から仕事を覚えながら新たな人間関係を構築するのがストレスになり、結局長続きしなかったり、病気を招いたりすることも。そもそも給与額を優先して仕事を選ぶのはおすすめできません。高齢になったら金額よりもやりがいを優先し、いままでと同じ職場での再雇用を選ぶ方が、うまくいくことが多い」(井戸さん・以下同)
「自分のキャリアを生かしたい」といった仕事選びも危険だ。
「現役時代のキャリアは時代の変化とともに通用しなくなっていきます。経験値があるからこそ、張り切るほど“老害”呼ばわりされ、長続きしなくなってしまうケースも」
次のページ:リタイア後の企業は危険