万博閉幕後、塩漬けになっているEVモーターズ・ジャパンのバス(撮影/加藤博人)
本誌・週刊ポスト2026年2月13日号で報じた「劣悪EVバス」問題(関連記事参照)。なぜ車両トラブルが続出するバスが日本の公道を走ることを許されたのか。関係者の告発から、車両検査体制の問題が浮かび上がり、北九州の新興企業と連携してEVバスの普及に注力する元国交官僚の存在が明らかになった。自動車生活ジャーナリストの加藤久美子氏がレポートする。【全文】
日本側の検査体制にも大きな問題
大阪・関西万博の会場内移動や近隣からのシャトルバスとして、大阪メトロに計190台が導入されたEVバス。国家的イベントに独占契約で納入したのが、2019年設立のEVモーターズ・ジャパン(本社・北九州市。以下、EVMJ)だ。
“国産EVバス”を謳うが、実態は中国メーカーが製造したバスを並行輸入したもの。会期中、同社のバスでは充電不良やブレーキトラブルなどが多発した。
ブレーキが作動せずコンクリ壁に激突したEVバス(大阪メトロ提供)
EVMJはこれまで300台以上のEVバスを全国に納入したが、各地でトラブルが頻発したことは前号で報じた通りだ。
EVMJのバス製造は中国の3社が担うが、厳しいとされる日本の保安基準をどのように満たしてナンバーを取得できたのか。EVMJの関係者の告発により、日本側の検査体制にデタラメとも言える実態があった疑いが浮上してきた。

