自販機、使ってる?(イメージ)
自動販売機の設置台数が減少している。日本自動販売システム機械工業会のデータによると、2015年には約500万台の自販機が普及していたが、直近の2025年12月末は約388万台(うち清涼飲料(缶ボトル)は197万台)で、この10年で大幅な減少となっている。
とりわけ今年は、大手飲料メーカーの自販機事業の縮小が加速しそうだ。27万台の自動販売機が売上高の9割を占めるダイドーグループHDは3月4日、過去最大の最終赤字を受けて不採算の自動販売機を年末までに2万台撤去することを発表、さらにポッカサッポロフード&ビバレッジは3月5日、自動販売機事業を売却すると発表した。
日本といえば、世界に類を見ない自動販売機王国だったはずだが、ここにきてなぜ自動販売機の不振が目立つようになったのか。実際に“自販機離れ”をした利用者の声を聞いた。
物価高で自販機飲料は「割高」感
自販機を「極力利用しなくなった」というのは、都内在住のAさん(30代女性)。理由はシンプルで、「同じ商品でも自販機がいちばん割高に感じる」からだ。
「今、世間的にいろいろと物価が高くなっているなかで、ドリンクは量販店や100円ショップ、スーパーなどで定価よりも安く売っているので、(定価の)自販機が割高に感じてしまうんですよね。たとえば水も、自販機なら150円だけど、ドンキで安いものを探せば80円程度です。自販機は、どうしても仕方ない時に利用する感じですね」(Aさん)
さらに、自販機の“ライバル”となるのはコンビニやスーパーが独自に手がける「PB(プライベートブランド)」商品だ。
「コンビニやスーパーにはPB商品があって、たとえば水なら大手メーカーの水よりも20円ぐらい安い。お茶やコーヒーなど、味の好みがあるならまだしも、私は水にあまりこだわりはない。その水だって値上がっているんだから、ブランドよりもお得さをとりますね」
都内在住のBさん(20代女性)も、Aさんと同じように自動販売機の利用を極力避けるようになったという。
「給料が上がらない状態で物価が高くなると、どこかを切り詰めるしかありません。私は、勤務前や勤務中に自販機で買っていたコーヒーやお茶をやめて、マイボトルを会社に持参するようになりました。毎日なんだかんだと自販機だけで500円ぐらい使っていた分が、だいぶ浮いています」(Bさん)
