億り人の某哲也さんは「幼少期から数字に慣れ、簡単な金融・投資知識を身につけることが重要」と説く(イラスト:わちムシ)
1000万円を元手に始めた株式投資で運用資産5億円を築いた個人投資家・某哲也さん。大学卒業後、会社員として働く傍ら、3年間で1000万円ほどパチプロとして稼いだという異色の経歴の持ち主は、いかにして投資に成功し、“億り人”に到達したのか。
パチンコと麻雀で培った「確率と期待値」を武器に株式市場を渡り歩いている某哲也さんは「小学生のころから麻雀で確率や期待値と常に触れ合ってきた経験」が人生にとって大きかったと語り、「『確率と期待値』を理解できており、金融知識、投資知識を少しだけ身につければ、それだけで人生がイージーモードになります」と強調する。
そんな某哲也さんが株式投資を始めたきっかけ、娘に5歳から金融・投資教育を進めてきた理由とは――。
某哲也さんが自身の投資法を公開するとともに、「自分の子供にはお金で苦労しない、幸せな人生を送ってほしい」と願う親に向けて2026年2月に出版した初の著書『学校では教えてくれない、人生の「期待値」の考え方 5歳から始める金融・投資の勉強法』(パンローリング)より一部抜粋・再構成して紹介する。
東京電力株1000万円分を買って株式投資デビュー
パチンコを始めて3年ほど経過した2011年3月11日、東日本大震災が発生しました。当時、株式投資などまったくやってなかった私の耳にも「東京電力(9501)という超安定企業の株価が一瞬のうちに10分の1になった」というニュースが飛び込んできました。
「東京電力というのは人間の暮らしに必須な電力を扱う企業だ。そんな会社がなくなるはずもない。それなら、今買えば近いうちに10倍に戻るのではないか?」と、ふと思ったことが、私が投資の世界に飛び込んだきっかけでした。28歳のときの話です。
幸い、給料とは別にパチンコで稼いだあぶく銭と言えなくもないお金が1000万円あったので、「このお金が10倍になれば1億円になって会社を辞めることができる!」と思い、すぐに証券口座を作って東京電力の株を1000万円分買いました。
しかし、そんな安易な考えがうまくいくわけもなく……。実際、その後の東京電力の株価は、短期トレーダーが多く参戦してきたこともあって、1日に何%も動くようになりました。そのたびに資産が数十万円ずつ増えたり減ったりしました。
加えて、国有化のリスクなど、いろいろ調べていくと思ってもみない罠があったことなどが判明し、当初に思い描いた「放っとけばそのうち10倍に戻る」といった予想がいかに甘かったかを思い知らされることとなりました。結局、ものの数週間で東京電力から完全撤退を決断することとなりました。
幸い、大きな損を出さず撤退することができましたが、せっかく証券口座まで作ってお金も入金してやる気もあったのに不完全燃焼でした。株式投資というものを事前に何も理解することもせず始めてしまったので、一度きちんと株式投資というものを知って勝ち方を勉強しようと、もう一度ふりだしまで戻ることにしました。
まずは実際に投資で実績を積み上げている投資家を探してみようと、ブログを検索して読み漁り、その考え方が腑に落ちたブログを毎日読んで自分なりの手法を作っていくことになりました。
